※2023年2月27日10時08分更新
天然ガス、20日SMA、弱気パターンの上昇ウェッジ - テクニカル面のアップデート
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週足チャート - 昨年10月以来の上昇率を記録
先週の天然ガス価格は12%上昇し、週ベースでの上昇率は昨年10月以来最大となった。2022年8月以降、下落が続いていたことを考慮すると、この上昇はひときわ目立つ。ただ、より長い目で見たテクニカル指標は依然として下向きを示しており、弱気なチャートパターンであるヘッドアンドショルダー(三尊天井)は引き続き、弱気な軌道を示している。直近の大幅上昇を鑑みると、価格はついに反転するようにも見える。もし価格反転となれば、それは下降バイアスを覆すのに十分だろうか?
資料:TradingView
日足チャート – 20日SMAを上回る終値は昨年12月以来
日足チャートでは、RSI(相対力指数)で今月初めから強気のダイバージェンスが続き、その後、天然ガス価格は上昇に転じた。強気のダイバージェンスは下降の勢いが弱まったことを示すもので、価格が上昇に転じる前に発生することもある。価格は1.967で安値を付けた後、フィボナッチ・エクステンション100%の水準2.326を終値で上回ることはできなかった。
その後、天然ガス価格は上昇に転じ、20日単純移動平均線(SMA)を上回って取引を終了した。昨年12月16日以降、このSMAを上回る終値を付けることはなかったため、これは重要なことである。ただ、本稿執筆時点では、ブレイクアウトの確認までには至っていない。さらに上げ幅を広げると、50日SMAに向かって上昇する可能性があるが、50日SMAはレジスタンスとして上値を抑える役割を果たすかもしれない。
資料:TradingView
4時間足チャート - 弱気の上昇ウェッジが示現?
4時間足チャートを見ると、価格は今月上旬ごろに発生していた下降レクタングルのレンジ内で取引されていることが分かる。下降レクタングルの下限と上限は、それぞれ2.341と2.657である。さらによく見ると、直近では弱気のチャートパターンである上昇ウェッジが示現しているようだ。これは、当面のレジスタンスとして機能する可能性がある。
この時間枠チャートで価格は100日SMAを上抜けしており、上げ幅拡大の可能性が開かれている。このことを考慮すると、大局的な見通しが弱気であることに変わりはないが、今後1週間はより中立的な見通しとなる公算が大きい。その結果次第では、天然ガス相場の今後の値動きに変化が生じ始めるかもしれない。



資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。