天然ガス、7週続落、またもや同時線が示現 - テクニカル面のアップデート
- 先週の天然ガス価格は15.41%下落し、7週続落した
- 価格は、弱気なチャートパターンのヘッドアンドショルダーが示唆する下方に向かっている
- 日足チャート上で新たな同時線が示現、その後の動きに注目
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週足チャート - 7週続落した先週は、大幅下落
天然ガス価格は、今年初めから46.15%下落している。2月中も下落が続けば、2カ月間の下落率としては2001年以来最大となりそうだ。先週は7週続落となり、続落記録としては昨年10月初旬以来の長さとなった。天然ガスは先週、米国の天候が予想以上に穏やかとの見通しが嫌気され、15.41%下落した。
下図を見ると、価格は弱気のチャートパターンであるヘッドアンドショルダー(三尊天井)が示唆する下方に向かい、下がり続けている。このチャートパターンが示唆する通りに向かえば、価格は2020年の安値圏に到達する可能性がある。その場合、1.44から1.61がサポートレンジになるだろう。日足チャートで、今週注目すべき重要な水準を確認してみたい。
資料:TradingView
日足チャート – 新たにもう一つ同時線が示現
先週金曜に米国市場の通常取引が終了した後、また新たに同時線のローソク足パターンが示現した。最近、これは珍しいことではなく、同時線は実際、昨年12月以降の下落局面で何度も示現している。同時線は投資家の迷いの表れであり、必ずしも反転を示唆するものではない。
重要なのは、同時線が形成された後の動きである。上値トライの動きとなれば、反発の兆候が高まっていることを意味する。現時点では、RSI(相対力指数)でダイバージェンスの動きが見られないため、モメンタムは引き続き、下降に傾いている。価格は現在、フィボナッチ・エクステンション100%の水準2.326に位置する当面のサポートに直面している。この水準の下方ブレイクが確認されると、114.6%の水準1.555が意識されることになる。
上昇に転じた場合は、20日単純移動平均線(SMA)を注視されたい。20日SMAは目先の上値を抑えるレジスタンスとして機能し、価格が再び下降に転じる可能性がある。上げ幅を拡大した場合は、2021年12月の安値3.536を突破できるかが焦点となる。この安値は新たなレジスタンスとして機能するかもしれない。



資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。