天然ガス、ヘッドアンドショルダー、20日SMA - テクニカル面のアップデート
- 天然ガス価格は続伸から下げに転じ、8週続落が視野に?
- 下降モメンタムは強く、ヘッドアンドショルダーの軌道に注目
- 2.326のサポート水準は維持されるか? 20日SMAを注視
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週足チャート - ヘッドアンドショルダーの軌道に注目
今週の天然ガス価格は、7週続落となった先週の水準近辺での小動きとなっている。週明け6日と翌7日は上昇したものの、8日に反落し、2021年3月の安値2.422付近に向かって下降している。その下には2020年の安値圏(1.44-1.612)が控えている。
昨年から続く下落トレンドが減速する兆しはほとんどなく、ヘッドアンドショルダー(三尊天井)の弱気なチャートパターンが継続している。このチャートパターンは、2020年の安値圏に向かって下落する軌道を示唆している。RSI(相対力指数)ではダイバージェンスの動きは見られず、これは下降モメンタムが依然として強いことを示している。天然ガス価格は2022年秋に9週続落を記録した。週ベースで1991年以来最長の続落を記録するには、10週続落が必要となる。
資料:TradingView
日足チャート - 力強いサポートは消滅
日足チャートを見ると、天然ガス価格は8日に上昇の勢いが弱まったことがよく分かる。先週は下降トレンドが減速する中、価格はフィボナッチ・エクステンション100%の水準2.326まで下落した。この動きにより、2.326は重要なサポートとなった。6日と7日の上昇分は、8日に7.28%下落したため、相殺された。
このサポートを割り込むと、2020年の安値に向かい、フィボナッチ・エクステンション114.6%の水準1.555が意識されることになる。上昇に転じた場合は、20日単純移動平均線(SMA)を注視されたい。20日SMAはレジスタンスとして機能し、上値を抑える可能性がある。このSMAは昨年12月中旬以来、一度も試されていない。このラインを終値で上抜けた場合、2021年12月の安値3.536を突破できるかが焦点となり、この水準が新たなレジスタンスとして確立されるかもしれない。



資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。