※2023年10月6日13時28分更新
金・銀相場:テクニカル分析アップデート
- 金、銀ともに下げが一服
- そのため、サポートが強化されている
- ブレイクアウトの際に注目すべき重要な水準とは?
相場分析:金/ドル (XAU/USD)
ここ数日、金と銀の先物相場には急ブレーキがかかり、9月下旬からの下げは一服した。最近の値動きを考慮した貴金属の短期的なテクニカル分析見通しはどうなっているだろうか?
下図の日足チャートを見ると、金先物相場は今年初めを始点とする上昇サポートラインの下方ブレイクが確立している。さらに、50日移動平均線が200日移動平均線を下回る弱気のデッドクロスも示現している。このように、より長期的な観点からは、テクニカル分析見通しは引き続き下向きである。
ここ数日、価格はフィボナッチ・リトレースメントの中間点1,848.37の下方ブレイクも確立している。そのため、現時点で今年の最安値である1,804.78が当面のサポートとなっており、ここから反発する可能性がある。しかし、移動平均線がレジスタンスとして機能し、より広範な視点で下向き志向が維持されるケースも考えられる。
一方、下降局面では、中期的な弱気の目標価格として、フィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準1,714.83が意識されるだろう。
金価格 日足チャート
資料:TradingView
相場分析:銀/ドル (XAG/USD)
一方、銀先物相場も同様の状況に直面している。金相場と同様に、銀/ドルは上昇サポートラインの上方ブレイクが確立している。先週の下落により、価格はフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準20.83というサポートを試している。
サポートを維持し、その後反発した場合は、フィボナッチ・リトレースメントの中間点である21.85付近に焦点が移る。21.85付近がレジスタンスとなり、短期的な弱気相場が復活する可能性がある。
一方、ここから下降した場合は、78.6%の水準19.39を維持できるかが注目されよう。その下には昨年からのサポートゾーン17.56―18.09が控えている。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 1% | 1% | 1% |
週次 | -5% | 33% | 1% |
銀価格 日足チャート
資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。
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