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金価格見通し:米CPI発表を控える中、上向きトレンドは維持されるか?

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※2023年5月10日15時47分更新

金、金/ドル - 値動き

  • 金相場は最近、上昇ペースが鈍化しているが、トレンドは上向きを維持している
  • 注目は、今夜予定されている米CPIの発表
  • 金相場の方向性と、金/ドルで注目すべき重要な水準とは?
推薦者: Manish Jaradi
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重要な米消費者物価指数(CPI)の発表を今夜(日本時間21時半)に控え、米国の債務上限問題に関する協議が続く中、金先物相場は高値圏で推移している。テクニカルチャートでは、上昇トレンドが反転する兆しはなく、リスクバランスは上向きに傾いている。しかし、物価上昇のスピードが速まった場合、長期のチャートでは勢いが衰えていることを考えると、重要なサポート水準に焦点が移る可能性がある。

CPI、個人消費支出(PCE)、生産者物価指数(PPI)といったコアインフレ指標は、インフレ圧力が緩やかになっていることを示しているが、米連邦準備制度理事会(FRB)の物価目標である2%をいまだに大きく上回っている。この点については、米CPIが今夜発表されれば、より明らかになってくるだろう。コア価格指数の伸び率は、3月の前年同月比5.6%から4月は同5.5%へとわずかに緩和すると見られている。4月のCPI総合指数は前年同月比5%上昇と、3月から横ばいになると予想されている。

米消費者物価指数

資料:ブルームバーグ、作成:マイクロソフトエクセル使用

FRBは先週、予想通り25ベーシスポイント(bp)の引き上げを実施したが、利上げ停止の可能性を示唆した。CMEグループがフェデラルファンド(FF)金利先物の動向に基づき算出するフェドウォッチによると、市場は現在、年内に75bpの利下げ実施を織り込んでいる。4月の米CPIが予想外に上昇した場合、特に先週金曜発表の米雇用統計が予想を上回る好調な内容となっただけに、FRBの利下げ観測が見直される可能性がある。

金/ドル 日足チャート

作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView

このチャートでは、青いローソク足は強気が優勢な局面、赤いローソク足は弱気が優勢な局面を示している。黒いローソク足はもみ合い局面を表しているが、時にはトレンドの終焉を形成することもある。

注:ローソクの色は予測ではなく、単にその時のトレンドを示しています。実際、ローソクの色は次のローソクの際に変化することがあります。200期間移動平均線付近やサポート/レジスタンス付近、もみ合い/不安定な値動きの際は、本来のトレンドとは異なる、騙しのパターンが発生する可能性もあります。筆者は情報の正確さを保証しかねます。また、過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスを示唆するものではありません。本情報のご利用は、自己責任にてお願いします。

物価上昇圧力が高まれば、米国債利回りとドルを押し上げ、金相場には重しになるかもしれない。反対に、物価上昇圧力がさらに緩やかになれば、米国債利回りとドルを圧迫し、金相場は2020年の過去最高値2,072に向けて上昇する可能性が出てくる。

金/ドル 週足チャート

作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView

金相場の動向は、米国の債務上限問題に関する協議がどのように進むかによっても大きく左右されるため、その間、安全資産としての金買いは継続されるだろう。イエレン米財務長官は8日、今年1月に米国債務は31兆4,000億ドルの上限に達したため、その上限額を引き上げられない場合、米国経済に大きな打撃を与え、世界の準備通貨であるドルは脆弱化することになると述べた。

金/ドル 240分足チャート

作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView

一方、日足のテクニカルチャートでは、トレンド/モメンタム指標に基づき色分けされたローソク足チャートが示すように、トレンドは2022年末から上向きを維持している。最近、上昇の勢いは鈍化しているものの、金/ドルは4時間足チャートで重要なサポートを割り込んでいない。1,970-2,000付近には、200期間移動平均線と1,970辺りに位置する4月中旬からの水平トレンドラインなど、かなり強力なサポートがある。

金/ドル 月足チャート

作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView

上昇トレンドが反転する兆候はないものの、最近の記事(3月28日付4月16日付4月24日付記事参照)で強調したように、長期のチャートでの展開には注意が必要だ。月足チャートのモメンタムは、金価格の強さを反映したものではないが、値動きはまだ続いている。注目すべき重要な手掛かりは、移動平均収束拡散手法(MACD)が高値を切り上げるかどうかである(月足チャートの赤の点線のトレンドライン参照)。このような展開になれば、懸念がある程度解消されるだろう。

上昇の勢いが加速すれば、金/ドルは2020年の史上最高値2,072を上回り、2,250(2,015-2,020のスイングの61.8%予測値)を目指す可能性がある。

推薦者: Manish Jaradi
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--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著

ジャラディ氏に連絡するには、Twitterで @JaradiManish までお願いいたします。

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