※2023年4月5日16時41分更新
金、金/ドル、ドル、原油、WTI、ブレント、NZドル/米ドル、NZ中銀、豪中銀 -トーキングポイント
4日のニューヨーク金先物相場は、ドルと米国債利回りがともに軟化したことを背景に13カ月ぶりの高値を付けた。金利見通しを反映しやすい米２年債利回りは一時、3.82%まで低下した。
銅や鉄鉱石などの工業用金属が下落し続ける中、金相場はきょう2,025ドルを超え、高値を切り上げた。
米10年物利回りが1.10%を割り込むなど、米実質利回りが低下したことが、金相場を押し上げたと考えられる。米10年債実質利回りは先月の1.72%から大きく後退している。米工場受注の鈍化と２月の米求人件数が約２年ぶりに低水準となったことを受け、ドルは軟化したようだ。米経済指標の詳細はこちらでご覧いただけます。
原油先物相場は堅調に推移している。石油輸出国機構（OPEC）と非加盟の主要産油国で構成されるOPECプラスが2日、日量110万バレルの減産を発表したことを受け、3日に相場が大きく上昇した流れを引き継いでいる。ウエスト・テキサス・インターミディエイト（WTI）原油先物は81ドル近辺、ブレント原油先物は85ドルを少し上回る水準で推移している。
米原油在庫が予想通り減少したことが原油相場を下支えした。市場筋によると、石油協会（API）の週間在庫統計で米原油在庫は3月31日までの1週間に約430万バレル減少した。米戦略石油備蓄（SPR）から434万6,000バレル放出されたことが明らかになり、放出量が予想（180万バレルの放出）を上回ったことも相場の支えとなった。
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5日のAPAC（アジア太平洋地域）市場で株価はまちまちの動きだったが、米国株の下落を背景に、ほとんどが小幅安で取引された。その中で日経平均株価は1.5%超下落し、下げが目立った。株式先物の動きは、欧州と北米の現物株市場の寄り付きが小動きで始まることを示唆している。
ニュージーランドドルは、きょう5日の通貨市場で一際大きな動きを見せた。ニュージーランド準備銀行（RBNZ、中央銀行）が政策金利であるオフィシャルキャッシュレート（OCR）を予想外の50ベーシスポイント（bp）引き上げたことを受け、 7週間ぶりの高値0.6380まで上昇した。大方の市場予想は25bpだった。
RBNZの利上げは、オーストラリア準備銀行（RBA、中央銀行）が政策金利を据え置いた翌日だっただけに、市場を驚かせる格好となった。RBAのフィリップ・ロウ総裁はきょう、「金利を引き上げる必要があるかもしれないが、100％確実ではない」と述べた。また、「利下げを検討するのは時期尚早だと思う」との考えも示した。
今後は、欧州各国が相次いで購買担当者景気指数（PMI）を発表し、米国では住宅ローン申請件数やADP雇用統計、貿易収支、PMIが発表される予定だ。
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金、ドル指数、米10年債実質利回り、ボラティリティ
ドルと米10年債実質利回りが軟化した一方で、金相場は値を上げ、金のボラティリティ指数は上昇した。
資料：TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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