※2023年3月17日15時02分更新
原油、WTI、米ファースト・リパブリック銀、FRB政策見通し - トーキングポイント
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16日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は小動き。ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は、日中は不安定な値動きとなったが、結局はほぼ横ばいで取引を終えた。米中堅ファースト・リパブリック銀行は16日、米大手銀行から合計300億ドルの預金支援を受けることが明らかになった。金融システム不安が和らぎ、米国債利回りは上昇した。
市場では今年後半に予想されていた米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退しており、米国債利回りの上昇を促した。3カ月先の政策金利予想は、利上げ幅が約50ベーシスポイント拡大した。これにより、政策金利予想は、週前半の4.5%から5%程度に上がった。
そのため、センチメントの動向に連動しやすい原油相場は、相場を動かすファンダメンタルズ要因が相反する状況となっている。リスク選好度が向上する一方で、FRBが引き締めを継続するとの見方は、将来の原油需要を考えると原油相場にとってはマイナスに働く可能性がある。市場では、今夜(日本時間23時)発表される米ミシガン大学消費者信頼感指数に注目が集まっている。消費者心理が悪化している場合は、WTI原油先物に新たな売り圧力がかかるかもしれない。
原油のテクニカル分析 - 日足チャート
日足チャートで原油価格は、弱気なチャートパターンである下降レクタングルの下方ブレイクが確認された。これにより、下落トレンドが復活する可能性が出てきた。主要なサポートは、61.69と65.60の間の幅広いレンジと思われる。このレンジは2021年5月に付けた安値圏である。一方、上昇に転じた場合は、昨年12月の安値70.10がレジスタンスとして維持されるかどうかが焦点となる。
資料:TradingView
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原油相場のセンチメント分析 - 弱気
逆張り指標として機能する傾向があるIGクライアントセンチメント(IGCS)によると、原油先物を取引する個人トレーダーの約9割がネットロング(原油先物を買い持ち)にしている。ほとんどのトレーダーがロングであるため、価格は下落する可能性が示唆されている。ネットロングのポジションは、昨日と比較して2.86%減少したが、先週との比較では50%近くの急増となった。このように、現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変化(日次、週次でのポジションの変化)を考慮すると、逆張り取引バイアスは弱気と考えられる。
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。