原油、WTI、ブレント、ドル、米CPI、国債、ドル/円、日銀 - トーキングポイント



米国市場で原油先物相場は、先週金曜に2週間ぶりの高値を付けたが、週明けのきょう13日は少し値を下げた。ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は 79 ドルを下回り、ブレント原油先物は 85.50 ドルに接近している。
また新たに米インフレ率の高さを示す経済指標が発表され、先週7日の米連邦準備制度理事会(FRB)当局者らの発言をきっかけに、市場ではFRBは従来予想されていたよりもタカ派的な姿勢を示す必要があるという観測が広がった。
金利先物・スワップ市場では、フェデラルファンド(FF)レートの誘導目標が最終的に5.20%を超える水準に達すると織り込まれている。2週間前の4.9%程度から大幅に上昇している。
きょう13日のオセアニア外国為替市場でドル相場はこれまでのところ、小幅上昇しており、円に対して最も大きな上昇を見せている。
政府は日銀の次期総裁人事を明日14日に国会に提示するが、植田和男氏が指名されるとの憶測が流れている。金融政策に対する植田氏の立場はやや不明確だ。
ドル/円は132.00を超える水準で取引される中、10年物日本国債利回りは日銀が設定した変動許容の上限である0.50%まで上昇する場面もあった。
米国債利回りは先週金曜の上昇を維持し、長期金利の指標となる10年債は記事執筆時点で3.75%近辺で取引されている。金先物相場は1,860ドル付近でやや軟調に推移している。
APAC (アジア太平洋地域)の株式は、中国本土の指数がわずかにプラス圏で推移していることを除き、ほとんどが下げている。先物は、13日の米国株が軟調な寄り付きとなることを示唆している。
今後の経済イベントとしては、スイスの消費者物価指数(CPI)が発表された後、欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備制度理事会(FRB)の複数名の当局者が講演を予定しており、市場を動かす材料が提供される可能性がある。
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WTI原油先物のテクニカル分析
WTI原油先物はここ3カ月間、70.08-83.34のレンジで取引されている。
価格は先週金曜に2週間ぶりの高値を付け、10日、21日、34日、55日の単純移動平均線(SMA)を上抜けた。これらのSMAを上回る水準を維持すれば、強気なモメンタムが展開される可能性がある。
当面のレジスタンスは先週金曜の高値80.33となるかもしれない。さらなる上昇局面では、いくつかのブレイクポイントと過去の高値が位置している82.48-82.72のエリアが重要なレジスタンスゾーンとして機能するかもしれない。
下降局面では、直近安値76.52、その下には過去の安値の72.25と70.08がサポートとして控えているようだ。

資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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