NY金スポット価格は、3週ぶりの大幅安。ゴールドは、心理的節目である2,400ドルを下方ブレイク。個人トレーダーは金に対し強気だが・・・金価格の今後の見通しとは。
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【金価格のターゲット】
上値：2,400ドル
下値：2,343ドル
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金急落
NY金スポット価格（ドル建）は、1.7％強下落した。3週ぶりの大幅安である。FOMC（米国連邦公開市場委員会）議事要旨にて、一部当局者が追加利上げに前向きであることや、利下げに慎重な姿勢が示されたことを受け、ＦＲＢ（米国連邦準備制度理事会）の利下げ観測が後退した。ＦＲＢの利下げ観測後退に伴い、米国金利が上昇し、金価格を押し下げた。
金利が付かない金は、米国金利が上昇すると、相対的な魅力度が低下し、金価格が下落する傾向がある。
金以外の銀、プラチナ、パラジウムといった貴金属も、ＦＲＢの利下げ観測後退を受け下落した。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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個人トレーダー、強気の懸念
IG顧客センチメント（IGCS）によると、58％の個人トレーダーが金価格に強気のネットロング（金を買い持ち）としている。また、昨日、先週と比べ、金に強気のネットロングの個人トレーダーの割合が増加している。逆張り投資の観点では、強気な市場参加者が増えている局面では、既に楽観的な予想が価格に織り込まれており、金価格が下落する可能性がある。個人トレーダーのポジションは、NY金スポット価格にとってマイナスである。
IGCS：金
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NY金価格の見通し
NY金スポット価格（ドル建）は、心理的節目である2,400ドルを下方ブレイク、9日移動平均線でもサポートされず、下落圧力が強まった可能性がある。
個人トレーダーセンチメントに加え、テクニカル面で弱気シグナルが点灯する中、金価格が短期的に調整することを見込む。金価格の下値として、フィボナッチリトレースメント61.8％水準2,343ドルへの下落が視野に入る。
金価格が上昇した局面では、2,400ドルがレジスタンスになるか、に注目である。上抜けることに失敗した場合、金価格の調整地合いが強まっていることを投資家に印象付けよう。一方、2,400ドルのブレイクに成功した場合、足元の下落は一時的との見方を強め、再度史上最高値に向かって上昇する展開を見込む。
【金価格のターゲット】
上値：2,400ドル
下値：2,343ドル
NY金スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
