天然ガス価格 - テクニカル分析見通し



天然ガス価格のテクニカル分析見通し - 弱気
天然ガス価格はここ数日で大きく反発したようだが、現在はいくつかの日中足チャートを見ても下降トレンドの反転というより、下げの一服に見える。
米国の天然ガス価格は、2月22日までは例年よりかなり暖かくなるという気象予報があるにもかかわらず、7日に1週間ぶりの高値を付けた。また、液化天然ガス(LNG)の生産を手掛けるフリーポートLNGが、長期稼働停止中のテキサス州にある輸出プラントについて、今後数週間のうちにLNG荷積み作業を再開する意向を示したこともガス価格の追い風となっている。同社は先週、LNG積み込み再開に向け、米連邦エネルギー規制委員会に承認を申請した。
天然ガス240分足チャート
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:Metastock
テクニカル指標面からは、この反発は少なくともまだ、下げの一服あるいはもみ合いのように見える(240分足色分けチャート参照)。例えば、4時間足の14期間RSI(相対力指数)は依然として55を下回っている(自律反発狙いの買いによる上昇の場合は50-55近辺が上限となる傾向がある)。しかし、この値動きはまだ続いており、今後上げ幅を拡大し、RSIが上昇する可能性は十分にある。
天然ガス240分足チャート
資料:TradingView
しかし、天然ガス価格が、先週の高値2.78、240分足チャート上の89期間移動平均線、一目均衡表の雲(3.00付近)が収束する手強いレジスタンスを下回らない限り、最も起こり得るのは横ばいから下向きの値動きである。日足チャートでは、下降トレンドが続いている(色分け日足チャート参照)。
天然ガス 日足チャート
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:Metastock
さらに、前回の記事で強調したように、昨年末に示現した大型のダブルトップ・パターン(2022年の高値で形成)が、天然ガスのさらなる下降を示唆しており、2020年の安値1.45付近を目指して下値を探る展開となる可能性がある(週足チャートを参照)。当面のサポートは、先週の安値2.34と2020年末の安値2.25近辺だ。その後は1999年から続く水平トレンドラインが位置する1.45-1.50付近にもサポートが控えている。
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著