※2023年2月22日10時53分更新
天然ガス、サポートのブレイクアウト、週ベースで続落か? - テクニカル面のアップデート
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週足チャート - 2020年の安値が接近
今週の天然ガス相場は軟調なスタートを切ったが、最近の記憶では特に珍しいことでもない。2月上旬のごく短い期間、下げが一服したが、現在は週ベースで続落となりそうな勢いである。2月上旬にわずか4.32%上昇したことを除けば、天然ガス相場は実質的に10週続落に向かっている。10週連続で下落した記録は2001年まで遡らなければ見つからないだろう。今週は2020年の安値が視野に入ってきている。
資料:TradingView
日足チャート - サポートのブレイクアウトを確認
日足チャートで天然ガス相場は、フィボナッチ・エクステンション100%の水準2.326の下方ブレイクが確認された。21日に記録した8.88%安は、1月5日以来最大の下落率である。これにより、2020年の安値1.44が視野に入ってきた。実質的には、1.44から1.612の間に位置する2020年の安値圏がサポートゾーンを形成している。
一方、RSI(相対力指数)では引き続き、強気のダイバージェンスが示現している。強気のダイバージェンスは下降の勢いが弱まっていることを示しており、上昇に転じる前に示現することもある。それでも、上昇に転じるには、上値を抑えている20日単純移動平均線(SMA)を突破しなければならないだろう。天然ガス価格が直近でこの移動平均線を上回ったのは、2カ月以上前の昨年12月16日である。
資料:TradingView
4時間足チャート – 下降レクタングルのブレイク後に下げ幅拡大
4時間足チャートによると、天然ガス価格は予想通り、下降レクタングルを下抜けした後、下げ幅を拡大している。現在、価格は当面のサポートであるフィボナッチ・エクステンション150%の水準2.040に直面している。このサポートを割り込むと、16.8%の水準1.917が意識され、その下には178.6%のポイント1.743も控えている。一方、上昇に転じた場合は、新たなレジスタンスになりそうなレクタングルの底辺を突破できるかが注目される。



資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。