※2023年4月17日9時23分更新
天然ガス、モメンタムの鈍化続く、下降レクタングル - テクニカル面のアップデート
トレードに役立つメール配信サービス
DailyFXからタイムリーで国内外のマーケット情報を受け取ることができます。
週足チャート - モメンタムは鈍化
先週の天然ガス価格は、重要なサポートもレジスタンスも突破するほどの勢いがなく、引き続き小動きとなった。トゥルー・レンジの値を平準化した移動平均の値であるATR(真の値幅平均)を見ると、過去14日間は2021年8月以降で最も値動きが小さい期間となった。全体としては、昨年末からヘッドアンドショルダー(三尊天井)のブレイクアウト後の軟調な推移が続く中、価格は次の展開に進まず、足踏み状態となっている。RSI(相対力指数)では強気のダイバージェンスの動きが拡大し続けており、反転のリスクが高まっていることを示している。
資料:TradingView
日足チャート - 強化されるサポート
日足チャートを見ると、価格がサポート付近で安定していることがよく分かる。サポートは2月の安値1.967で、最初に再び試す展開となったのは3月下旬だった。それ以来、価格はこの下値を割り込んでいない。日足チャートではさらに、RSIで強気のダイバージェンスも拡大している。
50日単純移動平均線(SMA)は重要なレジスタンスとして維持されており、上値を抑える役割を果たしている。とはいえ価格は50日SMAに近い水準にあり、今週、この水準を上回って上昇に転じるかどうかが注目される。その場合、3月の高値3.027が意識される。
一方、下降に転じた場合は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準1.696が視野に入り、2020年の底値1.44に向けて下落する可能性がある。
資料:TradingView
4時間足チャート - 下降レクタングル示現か
今週の短期的な見通しを見極めるため4時間足チャートを見てみると、弱気なチャートパターンである下降レクタングルが形成されているようだ。レクタングルの下限サポートラインは1.998付近、上限のレジスタンスラインは2.238付近となっているように見受けられる。下方ブレイクした場合、3月の大半に発生していた下降トレンドが継続する可能性がある。
どちらかの方向にブレイクアウトするまでは、テクニカル分析見通しは中立とする。注目すべきは、先週、100期SMAが重要なレジスタンスとして機能し、上値が抑えられていることである。このSMAを上回ると、レクタングルのレジスタンスラインを再び試す可能性が開かれる。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。