※2023年7月11日14時22分更新
ユーロ、ユーロ/ドル、ドル、フィボナッチ、レンジ、モメンタム、トレンド - トーキングポイント
- ユーロの上昇は、いくつかのレジスタンスの水準を試す勢いだが、レンジをブレイクするには至っていない
- 上昇トレンドは今のところ維持されており、モメンタムが進展する可能性がある
- いくつかの重要な水準が控えている。ユーロ/ドルは過去の高値を上抜けるか、それとも天井となるのか?



ユーロ/ドルのテクニカル分析
ユーロ/ドルは、7カ月続いているレンジ1.0516-1.1096内での取引が続いているが、ここ数日は上昇しており、レンジ上限を試す展開となりそうだ。
11日は、1.1096から1.0635までの動きのフィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準1.0997を試している。先月は1.1012が最高値だったが、その水準を維持することはできなかった。
これらの水準は引き続きレジスタンスとなる可能性があり、その後は1.1076-1.1096ゾーンが控えている。
下値では、ブレイクポイント1.0831のすぐ上にある直近の安値1.0844がサポートになるかもしれない。
さらにその下には、1.0635から1.1012までの動きをベースとしたフィボナッチ・リトレースメントの水準があり、これらがサポートとなる可能性がある。リトレースメント50%の水準は1.0824、61.8%は1.0779、78.6%は1.0716に位置している。
5月下旬の安値1.0635は、1.0516から1.1096への動きのフィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準1.0640をわずかに下回った水準に過ぎなかった。このため、1.0635-1.0640エリアがサポートゾーンとなる可能性があり、その下には過去の安値1.0525、1.0516、1.0483、1.0443が控えている。
ユーロ/ドル 過去3カ月間の日足チャート
資料:TradingView
上図は、最近のユーロ/ドルのレンジ取引を浮き彫りにしているが、長期の時間枠チャートで見ると、ユーロ/ドルは上昇トレンドラインを上回る水準で推移している。
6月の高値1.1096はレジスタンスとなる可能性があり、その後は2022年3月の高値1.1185が控えている。
これらの水準を完全に上方ブレイクすると、上昇トレンドが維持されていることが示唆され、さらなる強気相場が展開される可能性がある。
強気の三角移動平均線(TMA)を形成するには、相場が短期の単純移動平均線(SMA)を上回っている状態で、なおかつ短期SMAが中期のSMAを、中期SMAが長期のSMAを上回っている状態である必要がある。また、すべてのSMAは正の勾配でなければならない。
現在、価格は10日、21日、55日、100日、200日、260日単純移動平均線(SMA)を上回って推移しており、これらのSMAはすべて右肩上がりなためTMAの基準は満たされている。
下降局面では、上昇トレンドラインを下方ブレイクすると、強気トレンドの終焉を示唆する可能性がある。その場合、価格は一連のSMAを下回ることになり、強気のモメンタムは再び弱まる可能性がある。
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ユーロ/ドル 過去8カ月間の日足チャート
資料:TradingView



--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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