NYダウ、S&P 500、個人トレーダーのポジショニング、テクニカル分析 – IGCSによる米国株アップデート
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ここ2日間(3、4日)で、ダウ平均先物は5.43%上昇し、2020年4月以来の上昇率となった。S&P 500先物は同期間に5.6%上昇した。大幅上昇となったのは、4日発表の8月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数が前月比で事前予想を大きく下回ったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)の過度な引き締め政策への警戒感が和らいだことに起因する。
個人トレーダーは、恐らく予想されていたような形ではないが、反応している。IGクライアントセンチメント(IGCS)によると、トレーダーは米国株のショートポジションを増やしている。IGCSは逆張り指標として機能する傾向がある。このことを考慮すると、株価は今後、さらに上昇する可能性があるのだろうか?
NYダウのセンチメント見通し - 強気
IGCS指標によると、ダウ平均を取引する個人トレーダーの約53%がネットロングしている。ほとんどのトレーダーはまだ強気であるため、これは指数が下落し続ける可能性を示唆している。しかし、ショートのポジションは、昨日と先週に比べ、それぞれ18.67%と63.94%増加している。このような最近のポジションの変化は、指数が反転し、上昇する可能性を示唆している。
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NYダウ 日足チャート
ダウ平均先物の日足チャートでは、陽の包み足のローソク足パターンが確認された。これは、最近の上昇が継続する可能性を示唆するものである。とはいえ、最近の大幅上昇にもかかわらず、ダウ平均は短期の20日単純移動平均線(SMA)を試す展開にはまだ至っていない。このため、下落トレンドが復活する可能性は否めない。上値を試す展開となれば、50日移動平均線が視野に入ってくる。大まかに言うと、昨年末からレジスタンスエリアが下降していることが、下降バイアスの維持につながっている。つまり、必ずしも弱気バイアスを覆すことなく、回復の余地が十分にあることを意味している。
資料:Trading View
S&P 500のセンチメント見通し - 強気
IGCS指標によると、S&P 500種株価指数を取引する個人トレーダーの約57%がネットロングしている。ほとんどのトレーダーがまだロングであることは、指数の下落が続く可能性を示唆している。しかし、ショートのポジションは昨日と先週に比べ、それぞれ11.88%と17.09%増加している。このような最近のポジションの変化は、指数が今後、上昇に転じる可能性を示唆している。
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S&P 500日足チャート
ダウ平均と同様に、S&P 500種指数も、日足チャートで陽の包み足のローソク足パターンが確認された。これは、さらなる上昇の可能性を示唆している。指数は20日SMAを下回った水準にとどまっている。20日SMAの上抜けが確認されれば、上げ幅を拡大する可能性がある。しかし、今年初めから続く下落トレンドラインは、幅広い下降バイアスの維持につながっている。言い換えれば、必ずしも弱気バイアスを覆さなくても、十分な回復の余地があると言える。
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資料:Trading View
* IGクライアントセンチメントチャートとポジショニングデータは2022年10月4日付レポートより引用
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。