※2023年4月6日13時25 分更新
ドル、ドル指数、FRB、円、モメンタム – トーキングポイント



6日のニューヨーク外国為替市場でドルは上昇し、最近の値動きに逆行する動きとなった。軟調な米経済指標を受けて米国債利回りは再び低下し、米株式市場も下落した。米経済指標はこちらでご覧いただけます。
最近の傾向として、経済指標の悪化など悪いニュースは、米連邦準備制度理事会(FRB)が引き締めの手綱を緩める期待感につながるとして、株式市場では好材料と解釈されている。
米国債利回りは、FRBがタカ派姿勢を後退させるとの見方をある程度反映したが、ドルは底堅く推移した。ドルはこのところ、米国債利回りが上昇しても下降しても、その動きにだいたい追随していたが、6日の動きは異なった。
ドルの動きの変化は、市場の反応メカニズムがより広範にわたって変化していることを示唆しているのかもしれない。為替市場が、悪材料が安全資産とされるドルを押し上げるという、より伝統的な解釈に戻っている可能性がある。
5日に対ドルで上昇した唯一の通貨は円だった。円は、厳しい経済状況下ではアウトパフォームし、景気拡大時にはアンダーパフォームすると市場で解釈されることが多い。
このような市場間の値動きは、市場でのポジショニングを考えるうえで注目する価値があるかもしれない。7日に発表される米雇用統計が、市場を大きく動かすきっかけになる可能性がある。
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ドル (ドル指数)、米2年・10年債利回り
資料:TradingView
ドル指数(ドル)のテクニカル分析
ドル指数は、昨日は上昇したが、依然として下降トレンドチャネル内にとどまっている。指数は全ての日足期間の単純移動平均線(SMA)を下回っており、弱気の勢いが継続していることを示唆している。
米シリコンバレー銀行(SVB)が破綻して以来、ドル指数は下降している。サポートは先日の安値102.59である可能性があり、その後は過去の安値100.82と99.57が控えている。
上値では、105.63-105.88付近のトリプルトップ(三尊天井)がレジスタンスゾーンとして機能しそうだ。また、過去の高値である107.70と1.08.00、109.37と109.54のブレイクポイントもレジスタンスとなる可能性がある。
資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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