※2023年5月19日15時12 分更新
ナスダック100のテクニカル分析見通し
- ナスダック100は、13,740に位置する主要なレジスタンスを突破し、2022年4月以来の高水準まで上昇している
- テクニカル面では明るい見通しも、買われ過ぎの状態に近いため伸び悩んでいるようにも見え、短期的な反落の可能性も否定できない
- この記事では、今後数日間で注目すべきナスダック100の主要な水準を見ていきたい
18日の米国株式市場で、ナスダック100指数（NDX）は前日比1.81％高まで上げ幅を拡大した。指数は13,740に位置するレジスタンスを突破し、2023年の最高値を更新した。この動きは、米国株式市場では、景気減速懸念という不確定要素があるにもかかわらず、買い手が市場を支配し続けていることを示している。
この日の後場取引で、テクノロジー株に特化したナスダック100指数は前日比1.3%上昇し、2022年4月以来の最高値となる13,823ドルまで上昇した。取引時間中に米半導体大手エヌビディアと米グーグルの親会社アルファベットの株価が力強く上昇したことに後押しされた。これら2銘柄の上昇により、様々なマイナス要因を押しのけ、ナスダック100指数は2023年初頭から24%超の上昇を記録した。
同指数の値動きを見てみると、年初来の上昇のほとんどがハイテク大型株の上昇によるものだが、強気トレンドは続いている。いずれにせよ、同指数はここ数カ月間、高値圏での高値と安値の切り上げが続いており、200日および50日単純移動平均線を上回った水準を維持している。テクニカル分析によれば、これが2つの重要な強気材料となっている。
テクニカル面からの見通しは上向きだが、14日RSI（相対力指数）が示すように、買われ過ぎの状態に近づいているため、指数は伸び悩んでいるように見え、注意が必要だ。このRSIが過去4回、70の閾値付近またはそれを上回る極端な数値に達したとき、その後すぐに売りが発生した。トレーダーは、このことを念頭に置いておく必要がある。
想定される展開としては、後退した場合は13,740が最初のサポートになる。このサポートを割り込むと、売り圧力が増し、13,350に向けて下落する可能性がある。さらなる下降局面では、心理的水準13,000に意識が向く。
一方、最近のブレイクアウトが維持され、指数が13,740を上回った水準で推移し続ける場合は、短いもみ合い局面（この水準は、2021/22年の下落のフィボナッチ・リトレースメント61.8％の水準に対応している）を経た後、14,370に向かって上昇する可能性がある。
テクニカル分析入門
RSI（相対力指数）とは？
推薦者： Diego Colman
ナスダック100 テクニカルチャート
資料：TradingView
--- DailyFX.com マーケットストラテジスト ディエゴ・コルマン著
