金、金/ドル、原油、WTI、ドル、上昇三角形 - コモディティ市況
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17日のニューヨーク金と原油の先物相場は、ドルの上昇に伴いリスク選好の動きが後退したことを背景に、弱含みの展開となった。米S&P 500種株価指数も弱含みとなったが、取引終了にかけて上昇したため、この日の下落は前日比約0.3%安にとどまった。それでも、金/ドルとウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は同じようにはいかず、それぞれ約0.7%、3.8%下落して17日の取引を終えた。
センチメント悪化のきっかけは、英国が緊縮財政政策の概要を示したことだ。ジェレミー・ハント英財務相は、インフレ対策として650億米ドルの増税と歳出削減を発表した。その後、米国の新規失業保険申請件数が予想に反して減少し、米連邦準備制度理事会(FRB)が引き締め政策を維持するという方向性がより明確となったと受け止められた。
きょう18日もFRB高官の発言が飛び交った。セントルイス地区連銀のジェームズ・ブラード総裁は、少なくとも5-5.25%は金利を引き上げる必要があると考えていることを明らかにした。米国債利回りとドルは上昇し、金価格を圧迫した。ドル高と英国の財政予算に伴う需要サイドへの影響が、原油価格の下げも促した。
経済指標に関するイベントリスクは、週末に向けてかなり少なくなる。10月の米中古住宅販売件数が19日(日本時間午前0時)に発表される。住宅ローン金利の高騰が住宅市場の低迷を招き、販売も伸び悩んでいる。米労働市場が依然として逼迫していることを考えると、販売の鈍化は当面の間、値ごろ感の問題である可能性が高い。そのため、金と原油は、このような経済指標はあまり気にせず、引き続き、一般的なリスク選好に目が向くかもしれない。
金相場 テクニカル分析
フィボナッチ・リトレースメント78.6%を上回る水準を維持するのに苦労した後、金相場は下落に転じ、1,766を下回った。それでも、今年初めから続く長期下降トレンドラインを上抜けたことは、注目すべき強気の相場転換点であることに変わりはない。最近の金相場の回復の速さは、短期20日単純移動平均線が現在の価格からまだかなり離れていることを意味する。主要なレジスタンスは8月高値1,807である。
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金/ドル 日足チャート
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資料:TradingView
原油相場 テクニカル分析
原油先物相場は、上昇三角形(アセンディング・トライアングル)の底辺を下方にブレイクアウトしたことが確認された。これにより、下落トレンド再開の可能性が出てきた。当面のサポートは、81.207の変曲点である。その変曲点の下には、9月安値76.281がある。上昇に転じた場合は、重要なレジスタンスは85.387のように思われる。
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WTI原油先物 日足チャート
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資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。