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今週のユーロ相場:米国の非農業部門雇用者数が焦点。雇用情勢で景気減速は相殺されるか?

今週のユーロ相場:米国の非農業部門雇用者数が焦点。雇用情勢で景気減速は相殺されるか?

このページの内容

ユーロ相場見通し :中立

  • 先週は米ドル安が進む中、ユーロがやや上昇
  • 米国で75bpの利上げ実施も、市場はFRBの利上げ政策トーンダウンを引き続き好感
  • 米国の労働市場に注目、米GDPデータとの対比になるか?
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推薦者: Daniel Dubrovsky
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先週のユーロ相場は米ドルに対して緩やかに上昇した。これは、多くの通貨に対してドル安が進んだ流れの一環であり、ドル安を背景にユーロが買われたことが主な要因であると思われる。その理由としては、市場が米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ政策をトーンダウンしたことをさらに織り込んだことが挙げられそうである。トレーダーは先走りし、結果的に失望を招くことになるのだろうか。

今週はユーロ圏経済指標の発表が少なく、ユーロ相場の動向は外部要因に左右されそうだ。この場合、米国で何が起こっているかに注目するのが理にかなっているように思われる。ただし、欧州中央銀行(ECB)がこのところ、ますますタカ派的なコメントを出していることには注意が必要だ。しかし、これから述べるように、FRBと比較すると、ECBのタカ派姿勢への関心度は薄れる。

先週の米国株式市場ではセンチメントが回復し、ハイテク株比率の高いナスダック100指数を押し上げた。7月の同指数の上昇率は約12.5%を記録し、2020年以降で最高の月間パフォーマンスとなった。FRBが先週75ベーシスポイント(bs)の利上げを実施し、パウエル議長がFRBはインフレを引き下げる必要があると明らかにしたにもかかわらず、である。このような状況下、米ドルは下落した。

FRBはフォワードガイダンスを重視せず、より「会合 ごと」のアプローチに軸足を移し、経済指標の動向を見極めることの重要性を強調したように見受けられる。しかし、インフレ率の指標からは、まだやるべきことがたくさんあることがうかがえる。よく考えてみると、景気後退懸念が高まっているため、市場はFRBのハト派的な姿勢への転換を織り込んでいる可能性がある。先週発表された米国の国内総生産(GDP)のデータからは、第2四半期の米国経済が縮小し、景気後退が実際に起こっていることが示された。

そのため、ユーロはある程度上昇したようである。しかし、市場は先走りしているという可能性も否めない。先週発表されたインフレ関連の経済指標は引き続き、FRBが取り組むべき問題を抱えていることを示した。FRBが重視する賃金指標である米雇用コスト指数については、第2四半期は前期比1.3%上昇と、予想(1.2%上昇)を上回った。一方、FRBが重要視するもう一つのインフレ指標も予想を上回った。

これは、中央銀行にとってはかなり異例な状況である。経済成長の勢いは弱まりつつあるにもかかわらず、インフレは高止まりしている。その原因はおそらく労働市場のひっ迫だろうと思われる(下記グラフ参照)。これをスタグフレーションの兆候と捉える見方もある。米国の求人倍率は高水準を維持し、失業率はかなり低く、労働参加率はパンデミック前の水準まで回復していない。これは、経済成長ペースは鈍化し続け、雇用市場がこの悪化を吸収する余地があることを意味するのだろうか。おそらくそうであろう。

今後1週間については、米労働省が発表する雇用統計における非農業部門雇用者数に市場の視線が注がれる。7月の米雇用者数は25万人増加し、失業率は3.6%にとどまると予想されている。平均時給の伸びは前年同月比4.9%増と、前回(同5.1%増)からはやや鈍化すると予想している。これらは依然として健全な予測値であり、市場が期待するFRBの政策転換の方向性とは対照的なものになりそうである。従って、引き続き警戒が必要である。このような状況下ではボラティリティが再び高まり、米ドルが反転すし、ユーロに下落圧力がかかる可能性もある。

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推薦者: Daniel Dubrovsky
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ひっ迫が続く米国労働市場

資料:ブルームバーグ、作成:ダニエル・ドゥブロスキー

--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著

ドゥブロスキー氏に連絡するには、下のコメント欄を使用するか、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。

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