メイン コンテンツへスキップ
無料トレードガイド
購読する
Please try again
Select

ライブウェビナーイベント

0

経済指標カレンダー・イベント

0

通知を受け取る

ライブウェビナーイベント
経済指標カレンダー・イベント

もっと見る もっと見る
ユーロの見通し:ECBがフラグメンテーション防止策を明らかに – ユーロ/英ポンド、ユーロ/円、ユーロ/米ドルへの影響

ユーロの見通し:ECBがフラグメンテーション防止策を明らかに – ユーロ/英ポンド、ユーロ/円、ユーロ/米ドルへの影響

このページの内容

ユーロ相場の見通し

ユーロ/ドルのトレード方法
ユーロ/ドルのトレード方法
推薦者: Christopher Vecchio, CFA
ユーロ/ドルのトレード方法
ガイドを入手

ECBの新計画が明らかに

6月のユーロ相場は、主要通貨に対してプラスマイナス4%前後の幅で上下するなど、混沌とした相場展開となった。なぜだろうか。まず、6月の欧州中央銀行(ECB)の政策会合を受け、市場ではユーロ圏の債務危機の再発が間近に迫っているのではないかと警戒感が強まった。

その後、ECBは、ユーロ圏の国債市場を落ち着かせるために1週間も経たないうちに緊急理事会を開いた。2010年代前半から半ばにかけて起こったように、周辺国の国債、特にギリシャとイタリアの国債の利回りが、主要諸国(オランダ、フランス、ドイツなど)と比較して急速に拡大し始めた。

ECBがどのようにスプレッドの再拡大を防ぐのか、その計画の詳細が今、明らかになった。ポルトガルのシントラで開催されたECBの年次フォーラムでのECBの政策担当者との会話に基づいたロイター通信の情報によると、ECBはオランダ、フランス、ドイツの債券を満期償還させ、ギリシャ、イタリア、ポルトガル、スペインの債券を購入する予定であることがわかった。そう、PIGS(世界金融危機において金融・財政部門の改善が自国の力のみでは達成できない可能性のあるポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインの4カ国の英語の頭文字から作られた頭字語)の復活である。

ECBの計画がうまくいくかどうかを判断するのは早計だ。しかし今のところ、市場はこのニュースを好意的に受け止めており、ユーロは過去数日間の下落分を一部帳消しにしている。ユーロ/円(EUR/JPY)とユーロ/英ポンド(EUR/GBP)は高値ブレイクアウトに向けて上昇基調を続けており、ユーロ/米ドル(EUR/USD)は4月下旬から形成されたレンジの中央近辺での推移が続いている状況に変わりはない。

ユーロ/米ドル テクニカル分析:日足チャート (2021年6月-2022年6月)(図1)

今週初めにユーロ/米ドル(EUR/USD)は、短期のアセンディング(上昇)・トライアングルを下方にブレイクしたが、過去2カ月間のサポートレンジである1.3049/97付近の見慣れたレンジでサポートラインを維持した。ここ数日間、ボラティリティが高まっているにもかかわらず、ユーロ/米ドルは4月下旬から続くレンジ内にとどまっている。相場は、5日、8日、13日、21日の指数平滑移動平均線(EMA)の下方に位置しており、EMAエンベロープは、弱気の順張りを示している。日足MACD(マックディー)は再びシグナルラインを下回り、日足スローストキャスティクスは中期線を下回り、下降に転じている。とはいえ、先週述べたように、「1.0349/97付近のサポートを割り込むか、1.0757/1.0806付近のレジスタンスを上方にブレイクするまで、レンジ取引が優先されることに変わりはない」。

IGクライアントセンチメント:ユーロ/米ドル レート予想(2022年6月30日)(図2)

EUR/USD:個人トレーダーデータによると、トレーダーの70.26%が買い持ち(ネットロング)で、トレーダーのロングとショートの比率は2.36対1。ネットロングのトレーダー数は昨日比で8.51%増、先週比で8.11%増となった一方、売り持ち(ネットショート)のトレーダー数は昨日比11.09%減、先週比0.45%減となっている。

当社は通常、群集心理の反対を行く、逆張り手法を採用しているが、トレーダーがネットロングであるという事実は、ユーロ/米ドル相場は下落基調が続く可能性を示唆している。

トレーダーの持ち高は昨日及び先週よりもさらにネットロングになっており、現在のセンチメントと最近の変化を鑑みると、ユーロ/米ドル市場では弱気の逆張りスタンスを好感する見方が強くなっている。

テクニカル分析入門

テクニカル分析について

推薦者: Christopher Vecchio, CFA

コースを始める

ユーロ/円 テクニカル分析:日足チャート(2021年6月-2022年6月)(図 3)

先週、「2022年の高値144.25までの戻りがありそうだ」と指摘し、今週火曜日にはそれが実現した。しかし、ブレイクアウトは起こらず、ユーロ/円相場は3月の安値から形成されたアセンディング(上昇)・トライアングルの圏内にとどまって推移している。また、5日、8日、13日の指数平滑移動平均線(EMA)を下回るなど、モメンタムはやや弱気だが、EMAエンベロープは強気の順張りを示している。日足MACD(マックディー)はシグナルラインの上方に位置してはいるが、下降トレンドにあり、日足スローストキャスティクスは買われ過ぎの域に足を踏み入れている。144.25を超える強気なブレイクアウトの試みは、まだ可能性がありそうだ。

初心者のためのFX
初心者のためのFX
推薦者: Christopher Vecchio, CFA
初心者のためのFX
ガイドを入手

IGクライアントセンチメント:ユーロ/円 レート予想(2022年6月30日)(図4)

EUR/JPY:個人トレーダーデータによると、トレーダーの29.94%が買い持ち(ネットロング)で、トレーダーのショートとロングの比率は2.34対1。ネットロングのトレーダー数は昨日より3.74%多く、先週より13.45%多かった一方、売り持ち(ネットショート)のトレーダー数は昨日比で6.39%減、先週比で12.36%減少した。

当社は通常、群集心理の反対を行く、逆張り手法を採用しているが、トレーダーがネットショートであるという事実は、ユーロ/円相場は上昇基調が続く可能性を示唆している。

しかし、トレーダーの持ち高は昨日及び先週よりもネットショートが減少している。最近のセンチメントの変化は、トレーダーの持ち高は依然としてネットショートに傾いているものの、現在のユーロ/円相場はトレンドがまもなく反転し、下落する可能性があることを警告している。

ユーロ/英ポンド テクニカル分析:日足チャート(2021年2月-2022年6月)(図 5)

ユーロ/英ポンド(EUR/GBP)相場は、ローソク足ハンマーのヒゲが5日、8日、13日、21日の指数平滑移動平均線(EMA)をそれぞれ突破し、本日、チャート上では強気への大転換が示された。この過程でユーロ/英ポンドは、かつての下降局面でのレジスタンスによってサポートされ、高値ブレイクアウトが進行中であるとの見通しが再確認されたことは特筆に値する。このように、終値で見ると結局、何も変わっていない。ユーロ/英ポンドはゆっくりと、着実に上値を目指して上昇している。モメンタム指標は引き続き強気を示しており、日足MACD(マックディー)はMACDシグナルを上回って上昇トレンド、日足スローストキャスティクスは中期線付近で安定している。「2020年高値と2022年安値をベースとするフィボナッチリトレースメント38.2%の水準に当たる0.8698に向けてゆっくりと着実に地固めしていく」可能性があることに変わりはない。

IGクライアントセンチメント:ユーロ/英ポンド レート予想(2022年6月30日)(図6)

EUR/GBP:個人トレーダーデータによると、トレーダーの63.91%が買い持ち(ネットロング)で、トレーダーのロングとショートの比率は1.77対1。ネットロングのトレーダー数は昨日より13.68%多い一方、先週より5.47%少なくなっており、売り持ち(ネットショート)は昨日比で23.27%減少、先週比で3.56%減少した。

当社は通常、群集心理の反対を行く、逆張り手法を採用しているが、トレーダーの持ち高がネットロングに傾いているという事実は、ユーロ/英ポンド(EUR/GBP)相場は下落基調が続く可能性を示唆している。

トレーダーの買い持ち高は昨日よりは多いが、先週より少なくなっている。現在のセンチメントと最近の変化を鑑みると、ユーロ/英ポンドの見通しはさらに混在化していると思われる。

-- DailyFX.com シニア・ストラテジスト クリストファー・ベッキオ著

DailyFX はグローバルなFXマーケットに影響を与えるトレンドのテクニカル分析とニュースを提供します。