※2023年3月7日14時59分更新
ユーロ、ユーロ/ドル、ドル、パウエルFRB議長、ユーロ圏GDP、ホルツマン総裁、トレンド - トーキングポイント
- 最近のユーロ/ドルは利上げ観測を背景に上昇している
- FRBの金利見通しを占う手掛かりとして、きょう7日のジェローム・パウエル議長の証言に市場は注目
- 議長証言にドルが反応した場合、ユーロ/ドルの方向性とは?
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週明け6日のユーロ/ドル相場は、きょう7日と8日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が米首都ワシントンの上院銀行委員会で証言するのを控える中、堅調な滑り出しとなった。
相場に影響を与える別の要因として、8日に発表されるユーロ圏の国内総生産(GDP)にも注意を払っておきたい。
6日にオーストリア国立銀行(中央銀行)のロバート・ホルツマン総裁が、3、5、6、7月の今後4回の欧州中央銀行(ECB)会合連続で50ベーシスポイントの利上げを支持すると述べたことをきっかけに、ユーロは上昇した。ホルツマン総裁はECB政策委員会のメンバーでもある。
他の通貨市場や債券市場全般と同様、ユーロ/ドル市場にとっても中央銀行当局者の発言が相場を動かす主要な原動力になりそうだ。
ECBは、翌々週3月22日(金)に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)会合に先立ち、来週3月16日(木)に金融政策決定会合の開催を予定している。



ユーロ/ドルのテクニカル分析
ユーロ/ドルはここ3週間、1.0533-1.0722のレンジで推移している。価格はこのレンジの上辺を何度か試したものの、今のところ突破には至っておらず、1.0700-1.0720付近が当面のレジスタンスとなっているようだ。
55日単純移動平均線(SMA)は現在、1.0717に位置しており、これもレジスタンスになり得る。また、34日SMAもそのすぐ上の1.0738で推移している。
価格は現在、10日、100日、200日、260日SMAを上回る水準で推移しており、6日の上昇で21日SMAも上回った。今後34日SMAと55日SMAをも上回れば、短期、中期、長期の日足SMAをすべて上回ることになり、強気の勢いが増していることを示す可能性がある。
レジスタンスは、現在の水準からやや離れた1.0805、1.0936、1.0945、1.1030のブレイクポイントや過去の高値となりそうだ。
長期的な視点で見たユーロ/ドルは上昇トレンドチャネル内で推移しており、現在1.0390に位置しているチャネルの下限ラインがサポートとなる可能性がある。その先には、過去の安値1.0577、1.0533、1.0483、1.0443もサポート候補として控えている。

資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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