ダウ平均株価、ASX 200、ハンセン指数、小売業売上高、テクニカル分析– アジア太平洋地域の指数状況
- 米国金融マーケットが好調な週を目指す中で、小売業の強い買い材料によりダウ平均株価は急騰
- 投資家は米国GDPの軟調な数値を重要視せず、個人消費が好調であることを見ている
- ASX 200とハンセン指数が上昇する可能性はあるが、継続するだろうか
木曜日の米国金融マーケット（ダウ平均、S&P、ナスダック）の取引セッション概要
マーケットセンチメントは過去24時間で大幅に改善しました。米国金融マーケットではダウ先物、S&P 500先物、ナスダック100先物はそれぞれ、1.63%、1.99%、2.82%上昇しました。この結果により、週明けの24時間にセンチメントが維持されれば、米国株式マーケットは3月以来、最高の5日間パフォーマンスを残すことになります。
S&P 500の セクター別内訳を見ると、一般消費財に関する株にポジティブな買い材料がありました。木曜日の米国金融マーケットでの取引では、メイシーズ(+19.31%)、ダラー・ツリー(+21.87%)、ダラー・ゼネラル(+13.71%)など、小売業関連の明るい話題が相次ぎ、マーケットのセンチメントを改善しました。
この結果は、米国のGDPデータが予想よりも軟調だったことからはあまり影響を受けていません。第1四半期の経済成長率は予想の-1.3%に対して、前四半期比-1.5%となり、2020年第2四半期以来の減少です。しかし内容を見ると、主に米国の輸入が継続的に好調であることに起因していることが明らかになりました。米国経済の中心である個人消費は、第1四半期の2.5%に対して3.1%増加しています。
S&P 500 セクター別内訳（2022年5月26日時点)
データ出所: Bloomberg
金曜日のアジア太平洋地域 取引セッション– センチメント、オーストラリアの小売業売上に注目 ダウ平均やS&Pの影響も期待
米国金融マーケットの明るいムードは、金曜日のアジア太平洋地域の取引セッションで何らかの影響を期待させます。オーストラリアのASX 200や香港のハンセン指数など、その地域のベンチマークとなる株価指数は、ボラティリティの低下に乗じることが可能でしょう。豪中銀のタカ派姿勢が進む中、投資家は小売業売上高に注目するはずです。4月の小売業売上高は3月の1.6％増から前月比1.0%増になると予想されています。そのため、投資家が豪中銀のタカ派姿勢を強めていることに目を向けると、ASXは下落する可能性があります。
ASX 200 テクニカル分析
4時間足チャートでは、ASX 200はアセンディングトライアングル（上昇三角形）の枠内でトレードされているように見えます。ローソク足がアセンディングトライアングルを抜ける方向は、オーストラリアのベンチマーク株価指数の今後の値動きを示唆する可能性があります。もし上抜けると、200日単純移動平均線が見えてきます。下抜けた場合、安値を付けた価格がサポートラインになる可能性があります。そうでなければ下落した場合、6881 – 6912のサポートゾーンに再び向かう可能性があるでしょう。
ASX 200 4時間足チャート
ハンセン指数 テクニカル分析
4時間足チャートでは、ハンセン指数先物は2月からの下降トレンドを上抜けようとしています。しかし、価格は20670付近のレジスタンスラインで押さえつけられていることがわかります。上方へ押し上げると、21202付近のレジスタンスゾーンに焦点が置かれて、4月の高値である22670を再度試す可能性が高まるでしょう。ただし上抜けしない場合、19913のサポートラインに向かう可能性があります。
ハンセン指数先物 4時間足チャート
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロフスキー氏著
ドゥブロフスキー氏に連絡するには、下のコメント欄を使用するか、Twitterで@ddubrovskyFX までお願いいたします。
