※2023年2月20日12時17分更新
米国株のテクニカル分析見通し
- NYダウ、S&P 500、ナスダック100は上昇の勢いが鈍化
- 見通しは中立を維持、今後はサポート水準を注視
- テクニカル面の注目点: 対称三角形と上昇ウェッジ



NYダウ見通し - 中立
ダウ工業株30種平均株価は、昨年10月からの上昇トレンドがもみ合い局面に転じて以来、レンジ内での取引が続いている。昨年10月からの上昇トレンドが一段落して以来、対称三角形(シンメトリカル・トライアングル)が示現しているように見える。この三角形をブレイクアウトする方向が、今後のトレンドを決める鍵となりそうだ。当面のサポートは、三角形の下限ラインおよびフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準33,672になる。フィボナッチ水準の下抜けが確認されれば、昨年10月の上昇トレンドが反転する可能性が出てくる。その場合は、100日単純移動平均線(SMA)と31,738-32,017のサポートゾーンが意識されるだろう。一方、上昇に転じた場合は、三角形の上限ラインおよび昨年12月の高値35,228を突破できるかが焦点となる。

資料:Trading View
S&P 500見通し - 中立
S&P 500先物は先週、もみ合いが続く展開となった。詳しく言えば、指数は昨年10月を始点とする上昇ウェッジ内で、じり高で推移する状態が続いている。上昇ウェッジは弱気のチャートパターンと言われている。このウェッジの下限ラインを割り込むと、昨年8月から10月にかけての下降トレンドが再開する可能性がある。下限ラインをブレイクするまでは、ウェッジ内で小幅な上昇が続きそうだ。当面のサポートは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準4,012である。この水準を割り込むと、弱気な見通しが強まり、100日SMAを維持できるかが注目されるだろう。一方、上昇局面では、当面のレジスタンスは78.6%の水準4,150となり、その後はウェッジの天井が控えている。

資料:Trading View
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ナスダック100見通し - 中立
ナスダック100指数は今週、不安定な状態にあるように見える。下図の日足チャートを見ると、指数は今年初めを始点とする短期上昇トレンドラインを下方ブレイクした。指数がさらに下降すると、ますます弱気な軌道をたどる可能性があり、その場合は50日SMAが意識される。また、4時間足チャートでは、弱気なチャートパターンであるダブルトップが形成されており、指数は12,339付近のネックラインを試す展開となっている。このため、今後数日間はサポートが維持されるかどうかが鍵となる。当面のレジスタンスは、12,846-12,987のレンジとなりそうだ。

資料:Trading View
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。