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英ポンドは急落前の水準まで回復、英首相は減税策強行。英ポンド/ドル は下落するか?

英ポンドは急落前の水準まで回復、英首相は減税策強行。英ポンド/ドル は下落するか?

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英ポンド、英ポンド/ドル、ドル、中国PMI、原油、金 - トーキングポイント

  • 29日の英ポンドは上げ幅拡大を試みたが、息切れした
  • 市場は今のところ落ち着いているが、近日中に英中銀から動きがあるように思われる
  • 危機はひとまず回避されたが、脆弱さが再び表面化した場合、英ポンド/ドルはどこへ向かうのか?

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29日のニューヨーク外国為替市場で英ポンド相場は、これまでのところ、値は戻したものの、見通しは改善されなかった。30日のアジア外為市場の寄り付きでは1.1205で新高値を付けた後、下げに転じ、1.1100を割り込んでいる。

リズ・トラス英首相は29日、複数のラジオ局に出演し、財源を手当てしない減税の実施に断固とした態度を示した。

国内外および金融市場から撤回を求める大きな圧力があったにもかかわらず、である。

先週の今頃、クワーテング英財務大臣が爆弾発言をしたが、英ポンド/ドルは、その発言前の水準付近で取引されている。保守党内の一部は、この「間違った政策」を支持していないが、遂行する以外の選択肢はないと考えている、と伝えられている。

なぜかというと、今、首相の求心力が低下すると党が馬鹿にされるし、世論調査で低い支持率となっていることを考えると、総選挙をするのは自殺行為だということのようだ。

そこで、この事態を収拾するために英イングランド銀行(中央銀行)に白羽の矢が立った。英中銀は金融情勢を安定させるために28日に長期国債を購入し、それが効果を発揮したようだ。

英30年債利回りは落ち着いているが、英10年債利回りは再び上昇し始めた。

英ポンド/ドル、英10年債/英30年債利回りの推移

30日のアジア太平洋地域の為替市場では、資源需要や景気動向に敏感に反応するカナダドルニュージーランドドル、ノルウェークローネ、豪ドルはやや軟化しているが、他の通貨は小幅な値動きで始まっている。

ドル/円は再び145円が視野に入ってきており、それを上回る展開になると、日銀が再び円買い介入するかどうかを注意深く見守ることになる。

米連邦準備制度理事会(FRB)ボードメンバーのジェームズ・ブラード氏、メアリー・デイリー氏、ロレッタ・メスター氏はいずれもタカ派的な発言を続け、さらなる大幅な利上げの実施を示唆している。

29日に米国株が大幅安となった流れは、30日のアジア太平洋地域の株式市場にも波及し、株価は概ね下落している。先物の動きは、30日の欧州と北米の株式指数の下げを示唆している。

30日に発表された中国の購買担当者景気指数(PMI)は、製造業PMIは予想を上回った一方で、財新PMIは予想を下回るなど、まちまちの内容だった。世界第2位の経済大国である中国は、依然として新型コロナ感染症拡大による都市封鎖を継続しており、人民元は過去最低の水準にある。

ロシアと欧州を結ぶ天然ガスの海底パイプライン「ノルドストリーム」が損傷し、何者かによって破壊されたとの疑惑が浮上しており、欧州のガス価格は極めて不安定な状態にある。エネルギー情勢が揺れ動く中、石油輸出国機構(OPEC)は来週、生産量を決める会合を開く。

原油先物相場は、30日のアジア時間帯に堅調に推移しており、ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は1バレル=81ドルをわずかに上回り、ブレント原油先物は88ドルをクリアしている。金先物相場は1オンス=1,660ドルを上回って推移している。

今後は、英国の国内総生産(GDP)と住宅関連の指標に加え、欧州では消費者物価指数(CPI)が発表される予定だ。米国では、FRBが重視するインフレ指標であるコアPCE(個人消費支出)が注目されている。

中央銀行の高官による講演も多数予定されている。英国の状況も、今後相場の動向を左右する可能性がある。

経済指標カレンダー全体はこちらでご覧いただけます。

英ポンド/ドルのトレード方法
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推薦者: Daniel McCarthy
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--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著

マッカーシー氏に連絡するには、Twitter で @DanMcCathyFX までお願いいたします。

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