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ユーロ見通し(対ドル・対円):1.1の次は。

ユーロ見通し(対ドル・対円):1.1の次は。

木全哲也, ストラテジスト

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このページの内容

※2023年4月14日10時12分更新。

EUR/USD、EUR/JPY、1.1ブレイク、金融政策-トーキングポイント

  • ECBの金融引き締めスタンスは織り込み済み
  • ユーロドルは弱気のダイバージェンスが示現、短期的に中立
  • ユーロ円はユーロ高、149.20円への上昇が視野
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ECBとFRBの金融政策

米国のヘッドラインインフレ率が市場予想を下回ったこと等を背景にFRB(米連邦準備理事会)の利上げ停止が近いとの見方が広がった。昨日公表の米国米卸売物価指数(PPI)でもコロナショック以降最大の前月比でのインフレ鈍化を示した。FRBは次回会合で据え置き、もしくは1回の利上げを実施した後、年末にかけて利下げを実施されることが金融市場にて予想されている。

一方、欧州中央銀行は年央までに3回の利上げを実施後、その後年末まで据え置き、もしくは更なる利上げが予想されており、金融市場におけるFRBとECBの金融政策スタンスの見通しの乖離が大きい。昨日も欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル独連銀総裁はコアインフレ率がなお高く、金融引き締め継続の必要性を言及した。ベルギーやスロベニア中央銀行総裁も追加利上げの可能性、必要性について言及しており、金融政策スタンスの乖離が明確になっている。

主要国の中で米国は現状の政策金利と比べて1年後に3回以上の利下げと最も利下げを実施することが予想されている。一方、欧州は最も利上げが織り込まれている。

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資料:BloombergよりDailyFX.comが作成

ユーロドル(EUR/USD):中立

強固な水平レジスタンスであった1.0928、更に年初来高値の1.10330を上方ブレイクした。引き続き強気を示す三役好転が成立しており、ユーロ高の地合いである。また、米独金利差は一段のユーロ高の余地を示唆している。

ユーロドル(EUR/USD)日足チャート

Chart, line chart  Description automatically generated

資料:Trading Viewより作成

米独5年金利差(ドイツ5年債利回り-米国5年債利回り)

Chart  Description automatically generated

資料:Trading View

一方、1時間足ではユーロドルが新高値を付ける中、MACDヒストグラムが前回の山より低くなっており、弱気のダイバージェンスが示現している。RSI(相対力指数)も前回の山よりも低くなっており、弱気のダイバージェンスが出現しており、ユーロ高の勢いが衰えてきていることを示唆している。

ユーロドル1時間足チャート

Chart  Description automatically generated

資料:Trading View

コアインフレ率は米国では緩慢ながら鈍化傾向にあるものの、ユーロ圏では依然として鈍化傾向が見られない。ユーロ圏の高インフレを勘案すると、利上げ停止が視野に入るFRBと金融引き締め継続が見込まれるECBの金融政策スタンスの乖離は正当化される。一方で、ECBの金融引き締め、利上げは既に金融市場で予想されている。また、米国のインフレ率の鈍化は緩慢であり、雇用・景気は堅調に推移していることから、3回以上の利下げは極端であり、これ以上のFRBとECBの金融政策スタンスの乖離を織り込む動きは見込みづらい。加えて、1時間足チャートでは弱気のダイバージェンスが出現していることから、ユーロドルの見通しを中立とする。まずは、1.1ドル台が定着できるかに注視したい。弱気のダイバージェンスが解消した場合、強気に転換する可能性が高まる。強気に転換した場合、心理的節目であり水平レジスタンスである1.15ドルが視野に入る。

Chart, histogram  Description automatically generated

資料:Trading Economics

ユーロ円(EUR/JPY):ユーロ高

3月2日の高値である145.568円を上抜けし、日足チャートの5、20、50、200日移動平均線は上向きかつ上から順に並ぶ強気の「パーフェクトオーダー」が成立しており、ユーロ高の継続を見込む。3月末にかけてダブルボトムを形成しており、ダブルボトムの形状からは心理的節目である149円20銭への上昇が見込まれる。MACD(移動平均収束拡散手法)ラインは引き続き上向きかつ、シグナルラインを上回り、ユーロ高地合いを示唆している。

ユーロ円(EUR/JPY)日足チャート

Chart, line chart  Description automatically generated

資料:Trading Viewより作成

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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著

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