円、米ドル/円、米ドル、モメンタム、ボラティリティ、オプション - トーキング・ポイント
テクニカル分析入門
テクニカル分析について
推薦者: Daniel McCarthy
米ドル/円
米ドルは円に対して先週、24年ぶりの高値を更新、2002年の最高値を上回り、1ドル=135.57円の高水準で取引された。米ドルは現在、再び直近高値を試しており、モメンタムからの示唆が再び強気派を覚醒させたようである。
強気の三角移動平均線(TMA)を形成するには、相場が短期の単純移動平均線(SMA)を上回っている状態で、なおかつ短期SMAが中期のSMAを、中期SMAが長期のSMAを上回っている状態である必要がある。また、すべてのSMAは正の勾配でなければならない。
米ドル/円に関しては、強気のTMAを形成するには5日、10日、21日、55日、200日SMAのどの組み合わせにおいても上記の基準が当てはまる。
目先の下値支持線は、5日及び10日SMAと見ており、現在それぞれ134.30円、134.15円近辺にある。これらのSMAを下回ると、短期的な強気のモメンタムは小休止する可能性がある。
さらに下落すると、131.25-131.35円付近のブレイクポイントが下値支持線となるかもしれない。21日SMAもこの範囲にとどまっており、サポート水準となる可能性がある。これらの水準は先週、ドル高が進行する前に米ドルが付けた131.49の安値水準である。



ボリンジャーバンドの21日SMAの幅の大きさからもわかるように、ボラティリティは上昇しており、市場は円安ドル高の動きに備えているのかもしれない。
ボリンジャーバンドは過去のボラティリティを測定し、SMAにその上下に値動きの幅を示す線を加えた指標である。
オプション市場ではインプライド・ボラティリティ(将来の変動率)に価格を付けるが、それは不利な為替変動(またはあらゆる資産の変動)に対する保険料を表している。オプションのコストは、市場の力によって決まるインプライド・ボラティリティから価格決定され、パーセンテージで表示される。
ベンチマークとなる1ヶ月物のボラティリティ価格は、2021年の大半を5-8%の範囲で推移した。同価格は3月以降上昇を続け、先週は16%付近で2年ぶりの高値を付けた。
これは、市場が将来の米ドル/円の値動きに対して神経質になっており、リスクヘッジのためにより多くを支払うことを望んでいることを示している。

チャート作成:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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