FXテクニカル分析:ドル円(USDJPY)
・今週は米インフレ指標と長期金利の反応が焦点に
今週のドル円(USDJPY)のトレンドは、引き続き米国債利回りの動きに左右されるだろう。
特に注目されるのが、先週6日以降、反発の基調にある長期金利(10年債の利回り)の動向である。その長期金利は今週、インフレ指標―6月消費者物価指数(CPI)や7月ミシガン大学消費者信頼感指数の期待インフレ率で上下に大きく動く可能性がある。
米国のインフレ率(CPI)推移
米労働省 / 月次(2020年以降)前年同月比(%)
ミシガン大学消費者信頼感指数・期待インフレ率の推移
ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンター / 月次(2020年以降)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -13% | 0% | -5% |
週次 | 5% | -4% | -1% |
・11日東京時間(午前中)の動きと137.20台の攻防
本日東京時間の午前にドル円(USDJPY)は、過去の分析記事で取り上げたことのあるレジスタンスポイント136.70レベルを突破すると、137円台へとあっけなく上昇した。
そして、137.27レベルまで上昇する局面が見られた(11日13時41分時点)。
6月29日の記事で指摘したとおり、1998年当時の動きを重視するならば、137.20台はレジスタンスポイントとして意識されやすい。
今回は137.27まで上昇後に136円台へと反落した。
1998年と今日の東京時間(午前中)での動きを考えるならば、上昇局面での目先の焦点は、137.20台の完全突破となろう。
ドル円のチャート
TradingView 1時間足(6月下旬以降)
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・137円台の攻防へシフトする場合の焦点
週明けの米国債利回りは、良好な6月雇用統計の結果を受け反発基調を維持している。
最新のインフレ指標でさらに米国債利回りの上昇幅が拡大する場合、ドル円は137円台の攻防へシフトする展開を想定しておきたい。
137円台以上でのレジスタンスポイントをフィボナッチ・プロジェクションで探ると、76.4%の水準139.05レベルが浮上する。
この水準(139.05レベル)をも突破する展開となれば、いよいよ140.00の節目が視野に入るだろう。
ドル円のチャート
TradingView 日足(今年3月以降)
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・21日線と短期サポートラインの維持
一方、米国債利回りが低下する場合、もしくはリスク回避(株安)の局面ではドル円(USDJPY)の下落を予想する。
このケースでの焦点は、サポートラインとして意識されている21日移動平均線(MA)である。先週8日の反落局面では、このMAで相場が反転した。
また、6月23日の安値134.26レベルを基点に直近の下ヒゲをつなぎ合わせると、短期サポートラインが形成されていることがわかる。このラインは今週、135.20→50レベルで推移する。
ドル円が反落しても上2つのテクニカルラインを維持する展開となれば、136.70台および137.00トライのトレンドが続くだろう。
一方、これらテクニカルラインを完全に下方ブレイクする場合は135.00割れ、およびフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準134.77レベル、またはレジタンスとしてもサポートとしても意識されやすい134.50レベルまでの反落を警戒したい。
ドル円のチャート
TradingView 日足(5月下旬以降)