ビットコイン、ビットコイン/ドル - テクニカル分析見通し
- ビットコインはここ数週間、安定している
- ビットコイン/ドル相場の上昇は続くのか?
- ビットコイン/ドルの見通しと注目すべき重要な水準とは?
ビットコイン 短期テクニカル分析見通し - 中立
ビットコインはここ数週間、安定的に推移しているが、暗号資産(仮想通貨)相場の最悪期が終わったと結論づけるのは時期尚早で、まだ道半ばである。
11月中旬以降、筆者は、11月上旬の急落後は値固めや小幅反発となる可能性があると強調してきた。今のところ、提示したシナリオ1が実現しているように見えるが、公平に見て、それは下降トレンドの反転というよりも、せいぜい値動きが安定してきたといったところであろう。実際、シナリオ1が終了に近づいている可能性が高まっている。
ビットコイン/ドル 週足チャート
資料:TradingView
ビットコイン/ドルは、当面のレジスタンスとなっていた11月中旬の高値17,170を上回って推移しているが、15日に日足チャート上に弱気への反転を示すと言われる宵の明星(イブニングスター)のローソク足パターンが示現しており、上昇継続には勢いが不足しているように思われる。この宵の明星は、6月から引いた水平トレンドライン18,150-18,200付近の強いレジスタンスと89日移動平均線近辺で発生した。2022年半ば以降の上昇は、この移動平均線によって上値が抑えられている(下図参照)。さらに、ここ数週間、反発はしているものの、上昇の勢いは弱く、下落するリスクが高まっている。
ビットコイン/ドル 日足チャート
資料:TradingView
ビットコイン/ドルが今後数日間、上昇を継続できなければ、1カ月の安定した値動きは終わったと示す前兆となる可能性がある。シナリオ 1 が一巡したと判断するために注目すべきシグナルの 1 つは、価格が12 月 7 日の安値 16,690 を下回ることであろう。このような下落の動きは、上昇の勢いが弱まっていることを示唆しており、この間、15,500-18,500の幅広い取引レンジが形成される可能性が高くなる。下降局面では、11月の安値15,480を決定的に下回ると、2019年の高値13,895に向かって下落する可能性が出てくる。
上昇局面では、現在の上昇相場が続く場合、200日移動平均線近くに位置する11月5日の高値21,470に向けて強気な展開を継続するには、18,150付近に収束しているレジスタンスを突破する必要がある。
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著