ASX 200、KOSPI - テクニカルな分析見通し
- 豪ASX 200株価指数はさらなる上昇余地がある
- 韓国KOSPIは、まだしっかりとした上昇の勢いが見られない
- 注目すべき重要な水準とは？
ASX 200指数の短期テクニカル分析見通し - 強気
オーストラリアを代表する株価であるASX 200指数は、重要なレジスタンスを上抜けたことで、今後数週間あるいは数カ月間にさらに上昇する可能性が出てきた。
豪ASX 200指数は、昨年8月の高値7,138を突破したことにより、ダブルボトム（2022年6月と2022年10月の安値）が示現し、7,865へ向けて上昇する可能性が示唆されている。これは、価格が昨年、2020－2021年の上昇局面をベースとしたフィボナッチ・リトレースメント38.2％の水準および200週移動平均の重要なサポートを上回り、その後、その水準を維持してきた流れを引き継いだ動きである（下図参照）。
ASX 200指数 週足チャート
資料：TradingView
フィボナッチ・リトレースメント38.2－50%の水準は、トレンドの反転ではなく、調整的な動きと考えられている。豪ASX 200の場合、2021－2022年の下落は、パンデミック後の強気相場を調整する動きであり、弱気相場の始まりではなかった。
強気のチャートパターンであるダブルボトムの形成は、2021年に記録した過去最高値7,633を上回り、新たな上昇サイクルで新高値を更新する可能性を示唆している。一方、下降局面では200日移動平均線に近い1月上旬の安値6,905がかなり強いサポートとして機能している。
KOSPIの短期テクニカル分析見通し - 中立
豪ASX 200指数の上昇トレンドが復活しつつある一方で、韓国を代表する株価指数KOSPIの下落圧力が薄れたと結論づけるのは早計だろう。
KOSPIはここ数カ月間、2021年以降続く下降トレンドチャネルから抜け出しているようだが、上値でも下値でも新値を更新していない。下降圧力が弱まるには、最低でも2022年末の高値2,500付近に位置する200日移動平均線である当面のレジスタンスを突破する必要がある。
KOSPI 日足チャート
資料：TradingView
2021年に下降トレンドが始まって以来、移動平均線は格好のレジスタンスとして機能している。したがって、移動平均線を上抜けた場合は強気相場となる。2,500を上回れば、ダブルボトム（2022年と2023年1月の安値）が示現し、その後数週間から数カ月かけて2,820に向かい上昇する可能性がある。一方、下降局面では、下落圧力が緩和され始めるには、2022年の安値2,135を上回る必要がある。
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著
