各インデックスのテクニカル分析: ニュートラル ~ 強気
- 今週のマーケットは反転しましたが、依然としてマーケットでの恐怖水準は低いままです。
- 短期的にはさらなる上昇もありえますが、上昇基調が長持ちするかどうかを見極める必要があります。



S&P 500 のテクニカル分析を使った見通し
先週、S&P500は大きく反発して週を終えました。トレンド反転のローソク足パターンが出現しており、今週数日間の更なる上昇を示唆するものとなっています。一方で、相場が底を打つまでは依然として弱気相場が続く予想のため、現時点では、今後数日間の上昇は一時的な反発と見られています。また、相場が底に到達するためには、VIX指数が急上昇してマーケットの恐怖心が急激に高まる必要がありますが、今のところそうした恐怖心はあまり見られません。
目先については、2月の安値の4114を上限に、ある程度の回復が予想されますが、実際の回復がどの程度まで進むのかが非常に重要となります。つまり、2月の安値の4114がレジスタンスラインとなり、上昇を止めて再び急落する可能性があると見ています。
そして、最終的にレジスタンスラインが守られたとしても、実際の株価はレジスタンスライン付近で何度が上下し、レジスタンスラインがはっきりするまでは少し荒れた値動きになるでしょう。その一方で、4114付近で何度ももみ合うことになれば、こうした値動きは、再び弱気相場に突入する前触れとして、ショートポジションを取ることを考えている投資家にとっては歓迎すべきものとなるでしょう。
S&P 500 日足チャート

ナスダック100の テクニカル分析を使った見通し
新しい週を迎えるにあたり、サポートラインから反発しているナスダック100も、価格の回復が見られます。上値は目安の13000を超える水準がレジスタンスラインになるかどうかに注目したいと思います。そして、回復が上手くいくのであれば、多少の波乱は予想されますが、たとえ急落する場面があったとしても、一時的なもので長く続くものとはならないでしょう。
ナスダック100 日足チャート

NYダウ のテクニカル分析を使った見通し
NYダウは、他の指数よりも全体的に好調に推移していたこともあり、2月の安値水準が目前の今回の下落は、既に危機的とも言えるものです。ただし、他の指数が重要な冬の安値を試す前に、少しの間上昇を続けるようであれば、下落を取り戻すかもしれません。
NYダウ 日足チャート

マーケットアナリスト ポール・ロビンソン著
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