S&P500・ナスダック見通し:きっかけは今夜のパウエル議長講演?
2023 10 19, 午前 03:30 +00:00※2023年10月19日16時32分更新
S&P500、ナスダック100 - 見通し
- S&P500種指数とナスダック100指数は、重要なレジスタンスから後退している
- 市場は、今夜予定されている講演でのパウエル議長の発言から、FRBの姿勢に変化がないかを探ろうとしている
- S&P500指数とナスダック100指数の見通しと注目すべき水準とは?
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米国株式の投資家は、今夜(日本時間)予定されている講演でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言から手掛かりを探ろうとしている。というのも、ここ数週間、FRBの一部のタカ派メンバーでさえも、発言に明確な変化が見られるからだ。何人かのFRB当局者は、米国債利回りが上昇した結果、金融情勢が引き締まっていることを考慮し、利上げの一時停止を示唆している。
9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、追加引き締めの度合いを決定する際は慎重に進めるべきとし、FOMC参加者は概ねリスクの二面性がより鮮明になっていると判断していると指摘した。最近のFRB当局者の発言を受け、FRBの利上げのターミナルレートに対する市場予想は低下している。
市場では、中東情勢の緊迫化、米国債利回りの上昇、7-9月期(第3四半期)の決算シーズン、株式のポジション縮小、一般的にポジティブな季節性など、さまざまな要因が入り混じっている。投資家は、パウエル議長のトーンや発言から、ハト派に傾いている市場の見方の正当性を図りたいと考えている。
S&P500 4時間足チャート
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView
S&P500: 重要なレジスタンスで頭打ち
テクニカルチャートを見ると、S&P500種株価指数は200期間移動平均線、4時間足チャート上の一目均衡表の雲上限、89日移動平均線にある重要な収束レジスタンスから後退している。値動きはまだ展開中だが、最近の値動きを鑑みると、前回のレポートで指摘したように、目先のトレンドはせいぜい横ばいである可能性が高まっている(10月10日付英語レポート参照)。
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S&P500種指数は7月以降、下降チャネルにうまく誘導されながら値を切り下げている(9月21日付英語レポート参照)。
同指数は現在、先週金曜の安値4,377という重要なサポートを試している。これを割り込めば、10月初旬の安値4,215に向けて下降する可能性がある。200日移動平均線を下回れば、4月末の安値4,050に向けて下降することが考えられる。
S&P500 日足チャート
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView
数週間の視点で見ると、8月以降の軟調ぶりは、以前のレポートで指摘してきたように、より広範なトレンドにおいて上昇の勢いを弱めている。9月7日付英語レポート、8月3日付レポート「S&P 500とナスダックの見通し:ついに上昇トレンドに亀裂?」、7月23日付英語レポートをご参照ください。
ナスダック100 日足チャート
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView
ナスダック100:チャネルのレジスタンスは維持
ナスダック100種株価指数は、9月初旬の高値15,618と7月の高値15,932からさほど離れていない、7月以来の下降チャネルの上端という堅いレジスタンスから後退している。値動きはまだ展開中だが、先週下値圏での高値を付けたため、9月の安値14,435を再び試す確率が高まっている。このサポートは極めて重要で、これを割り込むと年初来の高値圏での高値・安値の切り上げパターンが崩れることになる。
大局的な観点からは、先日のレポートでも言及したように、月足チャートのモメンタムは2022年後半からの大幅上昇時に比べて弱く、5月以降続く金相場の緩やかな下降と同様に、徐々に弱まるリスクが高まっている。詳細については「ナスダック、金の見通し:チャートがそっくり? そこから導き出される値動きとは」(8月14日付レポート)をご参照ください。
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--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著
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