ドル、米ドル指数、FRB、FOMC、ドル/円 - トーキングポイント
- 週明けのアジア取引時間帯にドル/円は上昇している
- 中国経済の問題は依然くすぶっているようだ
- 米債券市場は何かを示唆している可能性がある。ドルを押し上げるか?
先週末に中国でゼロコロナ政策に抗議する住民らの活動が広がったことを受け、週明けのドルはいくらか上昇した。
ロックダウン(都市閉鎖)を伴うこの政策は、世界第二の経済大国である中国の景気回復を阻害し続けており、世界の投資家の間ですでに懸念が高まっていた。
こうした警戒感を背景にドルは買われ、オーストラリアドルなど景気動向に敏感に反応する通貨は下げが最大となっている。円はきょうのところは、対ドルで上昇している唯一の通貨である。
先週は、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した11月分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨がハト派的な内容だと市場は解釈し、米感謝祭休日の影響を受けた取引環境の中、ドルは下落した。
今週、米国では、30日の米国内総生産(GDP)成長率、個人消費支出(PCE)コアデフレーターを筆頭に、重要な経済指標が目白押しである。
FOMC議事要旨は株式市場にとって一定の買い材料になったが、債券市場は引き続き厳しい経済見通しを予測している。米2年-10年債の利回り逆転が約80bpまで拡大しており、この格差水準は1981年以来となる。
米債券市場の動きは、金利は短期的に著しく上昇するが、経済活動の減速が定着するにつれ、大幅に低下することを示唆している。
通貨については、金利差のゲームであり、FRBが利上げペースを緩める可能性についての市場の憶測がなくなれば、得られるリターンを期待してドルが再び注目されるかもしれない。
米ドル指数 テクニカル分析
米ドル指数は、ダブルボトムを形成している可能性があり、直近の高値107.99を上回れば、これを確認することになる。
サポートは、以前の安値である105.63、105.34、104.64、103.67、103.42になる可能性がある。
上値では、109.29-109.54付近のブレイクポイント、または107.99の高値がレジスタンスになりそうである。
資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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