NZドル、NZドル/米ドル、NZ中銀、声明、OCR – トーキングポイント
ニュージーランド準備銀行（中央銀行、RBNZ）が予想通り、オフィシャル・キャッシュレート（OCR）を50bp引き上げて3.00％とすると決定したことを受け、ニュージーランドドルは米ドルに対して上昇した。RBNZの政策金利予想がわずかに上昇したことを受け、ニュージーランドドルに買いが入っている。今回の声明で、RBNZが目指す経済目標を達成するためには、5月の声明で示した際よりも、さらに積極的な金融引き締めが必要であることが明らかになった。RBNZは、OCRは4.1％でピークに達すると予想。5月時点では3.95％がピークと想定していた。
資料：rbnz.govt.nz
ニュージーランドの第2四半期の消費者物価指数（CPI）は前年同期比7.3%上昇となり、第1四半期の6.9％上昇を上回った。これは、RBNZの物価目標範囲である1－3%の2倍以上である。しかし、労働市場の動きと住宅価格の下落からわかるように、第2四半期を通じて金融情勢はひっ迫した。第2四半期の就業者数は前期比で横ばいとなり、住宅価格は同2.3％下落した。また、インフレ期待値や生産者物価も第2四半期は低下した。
中国経済の減速により、ニュージーランドは景気後退に陥る可能性が高まったが、観光収入の増加がそのリスクを減らすのに役立つと思われる。ニュージーランドは7月31日に外国人旅行者の受け入れを開始し、経済成長にとって重要な手段を取り戻した。ニュージーランドドル相場の焦点は現在、今週末に発表予定の7月の貿易収支に移っている。
ニュージーランドドル/米ドル テクニカル分析見通し
米ドル指数（DXY）は、通常取引時間中の上昇が続かず、フィボナッチリトレースメント38.2%の水準を突破できなかったが、20日と50日単純移動平均線（SMA）を上回る水準を維持しており、見通しは引き続き前向きと見ている。8月上旬の取引では、106.9付近で日中に何度か売りが出ており、8月高値の106.94付近には大量の売り注文が控えているように見える。今月初め、MACD（マックディー）は週足チャートのシグナルラインを割り込み、その後も下降し続けていることは、勢いの衰えを示唆しており、2022年7月の高値を下回る可能性もある。
ニュージーランドドル/米ドル 1分足チャート
資料：TradingView
--- DailyFX.com アナリスト トーマス・ウェストウォーター著
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