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ニュージーランドドル・豪ドル見通し:RBNZ vs RBA

木全哲也, ストラテジスト

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※2023年4月5日11時42分更新

NZD、AUD、金融政策、大幅利上げ、資源国-トーキングポイント

  • RBAに続きRBNZは金融政策を発表
  • 金融市場で現在予想されている以上の金融政策の乖離は見込まず
  • 豪ドルNZドル安を見込むも両通貨とも対米ドルでは上昇
推薦者: 木全哲也
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RBNZ:予想外の大幅利上げ

オーストラリア準備銀行(RBA)は昨日政策金利を据え置いた。主要中銀の中でカナダに次ぐ利上げの停止である。RBAのロウ総裁は、「金融政策には時間差がある」とし、利上げを一旦停止した。将来の利上げ再開は排除していないが、金融市場では利上げは織り込まれておらず、年末までに約1回の利下げが予想されている。本日、ロウ総裁は「昨日の会合での金利据え置きは利上げ終了を意味しない」との発言をしており、利上げ再開の可能性について言及した。

ニュージーランド準備銀行(RBNA)は0.5%の大幅利上げを実施した。0.5%利上げの理由として、自然災害を受けた短期的なインフレ上昇圧力が高まっていることを挙げた。声明文では、自然災害の復興需要はあるものの、グローバル景気の減速を背景に、ニュージーランド経済は2023年を通して減速を見込んでいるとした。将来的な政策金利はコアインフレやインフレの状況によるとしたが、利上げ停止は示唆されなかった。

しかしながら、オーストラリアとニュージーランドは地理的にも近く、経済的に結びつきが強い。また、両国ともに中国景気の影響を受けやすい等景気は連動して動く傾向がある。実際に購買担当者景気指数(PMI)を確認すると両国とも連動して動いていることが確認できる。

豪州(黒)・ニュージーランド(青)PMI

資料:Trading Economics

しかしながら、ニュージーランド経済は年明け以降の一連の自然災害による景気への悪影響が懸念されているにも関わらず、ニュージーランドドルは豪ドル対比堅調に推移している。自然災害は復興需要をもたらす一方、少なくとも短期的には景気の下押し圧力となろう。ニュージーランドドルが堅調に推移している背景として、RBAとRBNZの金融政策スタンスの違いがあろう。経済構造が似通っていることから国債金利差も一定のレンジで推移しているが、足元は金融政策スタンスの差を反映して過去最大に拡大している。

資料:Trading Economicsより作成

RBNZが指摘する通り自然災害はインフレ圧力となりうるものの、経済構造が似ているニュージーランド経済が豪州経済と比べて景気やインフレが大幅に加熱し、現在金融市場で織り込まれている以上の金融政策スタンスの乖離は見込みづらく、過去最大水準に拡大している金利差は今後縮小、豪ドル高ニュージーランドドル安の進展を見込む。

豪州(黒)・ニュージーランド(青)インフレ率(前年比)

資料:Trading Economics

資料:Trading Economicsより作成

豪ドル/米ドル:豪ドル高を見込む

RSI(相対力指数)は50超えとなり、豪ドル高トレンドに転換したことを示している。また、最近のレジスタンスとなっていた200日移動平均線を上方ブレイクしており、豪ドル高トレンドが鮮明化した。今年の最高値の0.71577が視野に入る。

豪ドル/米ドル日足チャート

資料:Trading Viewより作成

ニュージーランドドル/米ドル:NZドル高を見込む

本日の大幅利上げを受け、NZドル高が進展した。50日移動平均線を上抜けており、上昇トレンドとなっていることを示唆している。豪ドル対比ではニュージーランドドル安を見込むものの、当面はRBNZの金融引き締めスタンスがNZドルをサポート、対米ドルでは上昇を見込む。最近の高値である0.65378が視野に入る。

ニュージーランドドル/米ドル日足チャート

資料:Trading Viewより作成

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