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日本株見通し:日銀による金融政策修正の影響は!?

日本株見通し:日銀による金融政策修正の影響は!?

木全哲也, ストラテジスト

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※2023年4月6日13時35分更新。

日本株、日経平均株価、植田日銀総裁、日銀、金融政策修正-トーキングポイント

  • 金融政策修正観測は一時に比べ鎮静化
  • 日本国債市場は依然として流動性の問題を抱えており、近い将来の金融政策修正の必要性を示唆
  • 金融政策修正を行った場合、3.9%の日本株の上昇が見込まれる
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植田日銀新総裁の初会合迫る

ISM非製造業指数、ADP雇用統計が市場予想を下回り、米国景気減速懸念が一段と高まった。投資家はリスク回避姿勢を強め、ナスダック(NASDAQ)、S&P500といった米国株式指数が下落したことを受け、日経平均は下落している。明日より主要海外市場が休場になる中、積極的にリスクを取りにいく動きは乏しいだろう。

今週末4月8日に2期10年を務めた黒田日銀総裁が任期満了となり、植田新日銀総裁は就任する。昨年末にイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策を修正して以降、金融政策修正観測が一時高まっていた。金融政策変更の思惑を反映する日本国債利回りとスワップ金利の差は一時と比べ低下している。植田日銀新総裁の就任前の発言がハト派的と受け止められ、金融政策の修正を早急には実施しないとの思惑が高まっていることが背景にあると思われる。

日本国債利回りとスワップ金利

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資料:BloombergよりDailyFX.comが作成

また、昨年末の政策修正(10年国債利回りの変動許容幅の拡大)はYCC政策の副作用(日本国債の流動性低下)軽減を目的としたものであった。日本国債市場の流動性は一時大幅に悪化し、現状は改善傾向にあるものの、昨年末とほぼ同程度であり、流動性が大幅に改善、金融政策の副作用が解消しているとは言い難い。植田日銀新総裁の下でYCC政策を含めた金融政策を近い将来に修正する可能性は依然として高いと思われる。また、金融政策を修正した場合、日本10年国債利回りの上昇が見込まれるものの、変動許容幅上限の0.5%より低い現状は、金利の上昇幅は限定的であり、更なる金融政策修正に迫られるといった可能性も限定的であろう。

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資料:BloombergよりDailyFX.comが作成

金利上昇幅は限定的であるものの、金融政策を修正した場合、現状0.19%程度ある日本のスワップ金利と10年国債利回り差は解消される可能性がある。スワップ金利が現状と変わらないとすると、10年国債利回りは0.19%上昇することになる。仮に日銀が金融政策修正、具体的にYCC政策の変動許容幅の再拡大や年限の短期化を実施した場合の日本株への影響を考察する。昨年末に日銀がYCC政策の修正を行った際、0.255%であった日本10年国債利回りは上限である0.5%(一時0.53%)まで0.25%上昇した(0.25%の利回り上昇)。日本国債利回りの上昇に伴い、銀行等の金融セクター収益改善期待から日経平均株価は27,238円から国債利回りが上限に張り付いていた3月9日にかけて28,623円と5.1%上昇した。同じ関係ならば、仮に0.19%上昇し利回り差が解消する場合、日経平均株価は3.9%上昇、28,585円(現状27,522円)への上昇が見込まれる。最近は「日本株見通し:レジスタンスを巡る攻防続く」で示した通り、日本株に過熱感が出ており、短期的には一段の上昇は見込みづらいものの、今月の日銀会合が近付くにつれて、日銀の金融政策の思惑に伴って日本株が変動することが予想される。

日本国債利回り上昇時の日経平均株価の動き

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資料:BloombergよりDailyFX.comが作成

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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著

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