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金相場見通し 2022年第4四半期 : 価格は嵐が過ぎ去る前に悪化する可能性

金相場見通し 2022年第4四半期 : 価格は嵐が過ぎ去る前に悪化する可能性

ディエゴ・コルマン, ストラテジスト

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推薦者: ディエゴ・コルマン
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第3四半期の金は、過去3ヶ月間の下落幅を拡大させ、大きく下向いた。地金が少しの間トロイオンスあたり1,800ドルを超える上昇を見せ、XAU/USDは7月下旬から8月上旬にかけて一時的に下げ止まったものの、またすぐに売り手が現れて上昇を抑えたことが引き金となり、厳しい弱気相場へと反転した。価格は9月末に1,700ドルを下回る水準にまで急落し、過去2年以上における最安値水準となった。

この売りを引き起こしたのは、先進国のマーケット全体、とりわけ米国の借入コストの上昇である。世界中の中央銀行は、高騰する物価を抑えるために、2022年は景気刺激策を素早く撤回した。例えば、米連邦準備制度理事会(FRB)が過去7ヶ月間に300bpの金融引き締めをおこなったことで、ソブリン債の金利と米ドルが数年来の高値に跳ね上がる地合いとなったが、これは金にとって2つの逆風の要因となった。

以下のチャートは、FOMCが緩和策を縮小し始めた3月以降、米ドル指数および米国10年インフレ連動債(TIPS:実質利回りの代用となる)がともに勢いを増す中、XAU/USD(可視化のため逆スケールで描画)がじわじわと軟化した様子を示している。この期間のこれら3つの資産に強い相関があることは確かだ。

金価格、DXY、米国10年債利回りのチャート

Chart, histogram  Description automatically generated

出所:TradingView

金価格を含む貴金属の今後の予想は荒れ模様

一般に、米ドルが強くなると、商品の価格は他の通貨建てでは高くなるため、商品需要が減少し、ひいてはグローバルマーケットでの商品価格が低下する可能性がある。また、実質利回りが上昇すると、貴金属のような利息や配当のつかない資産を保有することの機会費用が高まり、投資家はより良いリターンを他に求めるようになる。

今後の予想として、金は第4四半期のはじめにアンダーパフォームし続け、秋の終わりに底を打つ可能性があるだろう。FRBの強まるタカ派的なスタンスは、基準金利が現在の3.1%(中間値)から来年には4.6%に上昇してピークアウトする可能性を示しており、「長期金利上昇政策」により米国債利回りと米ドルは上昇に偏り、当面は貴金属にとって不利な環境となることが予想されている。以下のチャートは、FOMCの正常化プロセスが本格化した今年、名目利回りがどのように推移したかを示したものである。

米国債利回り(名目)

Chart, line chart, histogram  Description automatically generated

出所:TradingView

金価格は曇り空、しかし年末年始に晴れる可能性

しかし、金融引き締めが実体経済に浸透し始め、米国および世界経済の下振れリスクが強まるため、年明けには金価格の予想が改善される可能性がある。金融政策の作用は変わりやすく時間がかかるため、FRBの利上げサイクルによるマイナスの影響はまだ完全には現れていないだろう。当四半期が終了する前に悪影響がより明らかになり始めると、安全資産へ資金が流入し、ディフェンシブな資産が恩恵を受ける可能性がある。

さらに、前向きな投資家やトレーダーは、景気後退の逆風が無視できないほど強くなったときに、ハト派的なポジション転換を図り始めるだろう。そして長期債の利回りは一般に将来の成長およびインフレ期待を反映しており、じわじわと低下することになるだろう。こうした事象が現実となった場合、金価格は安定し、2023年の早い段階でより持続的な回復を遂げる可能性がある。一方、第4四半期の初期には、ファンダメンタルズの悪化により、XAU/USDはさらに弱くなるか、少なくとも横ばいの値動きになることが予想される。

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