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2023年第2四半期 - ユーロ相場の今後の見通し:ファンダメンタルズ分析

2023年第2四半期 - ユーロ相場の今後の見通し:ファンダメンタルズ分析

ディエゴ・コルマン, ストラテジスト

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ファンダメンタルズ分析によるユーロ/米ドル(為替)の見通し:回復は続く可能性があるものの上値は限定的

2023年最初の3カ月間、ユーロ米ドルに対し上昇し、その上昇は直線的には進まず、いくつかの障害にぶつかりはしたが、昨年10月に始まった反発をさらに強めた。これは、この共通通貨に対する強気な確信がほどほどであることを示す。

ユーロの価格にとってポジティブな要因は複数あったが、そのうちのひとつは天然ガス価格の急激な下落であった。チャート1は、ユーロ/米ドルの回復と天然ガス価格の下方修正が一致していたことを示す。

欧州の天然ガス価格は2022年8月に300ユーロ/MWhを超える過去最高値を記録した後、反転して高値から85%以上下落した。このことは、ロシアによる化石燃料輸出の武器化にともない発生する可能性があったエネルギー危機を防いだ。このような状況の中、地域経済は安定し、さらには上昇傾向となった。

状況としては、ユーロ圏の今年の経済成長はわずか0.2%と予想されていたが、コンセンサス予想では現在0.8%程度のGDPの増加が見込まれており、中国経済の再開もこの見通しの改善に寄与すると考えられている。

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チャート1:ユーロ/米ドルと欧州天然ガス先物価格(TTF)の比較

TradingViewでチャート作成:ディエゴ・コルマン

銀行セクターの混乱の中、ECBはガイダンスの発表を控えた

経済的な回復力は、欧州中央銀行(ECB)に、2月に前年同月比8.5%となったインフレを抑制するための利上げサイクルを推し進める機会を与えている。引き締めの大部分は終わったかもしれないが、まだ政策担当者は今後数カ月の間に、2、3回の利上げを追加でおこなうと見られている。もしかしたら4回おこなうかもしれない。

ECBが前回の会合でガイダンスの発表を控えたのは事実だが、これは米国と欧州の銀行セクターの混乱が理由であった。その後、米国当局は迅速に金融システムの強化に取り組み、スイスの規制当局は破綻寸前のクレディ・スイスを救済するための取引の仲介をしたため、マーケットの混乱は和らいだ。

ユーロに有利な金融政策の予想の相違

ECBが夏までに数回は利上げをおこなうと予想される一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)では停止されると見られるため、ユーロは米ドルに対しさらに上昇する余地がある。しかし、金融政策の相違はささやかな支えにしかならないだろう。なぜならFRBのターミナルレート(金利の最終到達点)が5.10%であるのに対し、ECBのそれは最大でも4.0%に達する水準と見られているためである。

いずれにせよ、センチメントが大きく改善すればユーロの強気シナリオは強化される可能性があるが、世界的な同時不況と弱まることのない激しいウクライナ戦争の状況下ではハードルが高い。

要約すれば、ユーロ/米ドルは第2四半期も上昇を続ける可能性はあるが、現在のマクロ経済と金融の背景を考慮するとその上値は限定的であろう。

加えて、リスク回避につながる新たな出来事が発生した場合には安全資産への需要が高まるため、ユーロ/米ドルの高値圏での推移は時折さまたげられる可能性がある。一般に、マーケットに混乱が生じ、ボラティリティが急上昇すると、ユーロのような高ベータ通貨は米ドルに対し低迷する傾向がある。

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