原油、中国、新型コロナ感染症、OPECプラス、順ざや、逆ざや、WTI、ブレント – トーキングポイント
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28日のニューヨーク原油先物相場は1年ぶりの安値を付けた後、切り返し、3営業日ぶりに反発して取引を終えた。ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は74ドル、ブレント原油先物は82ドルを割り込む場面もあった。
世界経済に対する成長懸念が高まり、週明けの市場ではリスク選好度が低下した。中国政府が堅持しているゼロコロナ政策の一環として、中国では広範囲にわたってロックダウン(都市閉鎖)措置が敷かれており、中国経済の回復を妨げていると市場は見ている。
中国のいくつかの主要都市では、この措置に対する抗議デモが発生した。28日夜には抗議活動の激化を防ぐため、街頭で取り締まりが行われた。主要な抗議活動の場所とその周辺では、当局者が定期的に通行人を呼び止め、身分証明書の提示を求めていると報じられている。
世界第2位の経済大国である中国は大量のエネルギー輸入国であるため、中国のエネルギー輸入の減少が原油価格の重しになる可能性がある。
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市場では、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟の主要産油国で構成するOPECプラスが30日に開催される会合で、さらなる供給削減を検討するのではという憶測が広がっている。
OPECプラスは日量200万バレルの減産計画をすでに発表している。ただ、発表されたこのような生産枠の削減は、OPEC加盟国と非加盟の主要産油国が現在の割当目標を達成できていないことを考えると、難しいかもしれない。
29日午前のアジア太平洋地域(APAC)市場で原油先物相場は下落している。複数の米連邦準備制度理事会(FRB)高官によるタカ派的な発言が売り材料視されたようだ。これには、セントルイス地区連銀のブラード総裁、ニューヨーク地区連銀のウィリアムズ総裁、ブレイナード理事の発言が含まれる。
このFRB高官3人による発言の要点は、FRBはインフレ抑制のためにもっとやるべきことがあるというもので、今後の金融引き締めが示唆された。
28日のニューヨーク市場引け後には、リッチモンド地区連銀のトーマス・バーキン総裁がブルームバーグのインタビューに応じ、FRBのタカ派的な姿勢をさらに強調した。
原油価格下落の要因の一つは、基本的な需給関係の一部にあったのかもしれない。先週は、WTIとブレントの両先物相場が順ざや状態に陥った。
順ざやは、期近限月の先物が期先限月の先物より安い時に発生し、決済期日が前倒しになるより、後になることをより望んでいるという市場の意思を示している。
WTI原油先物、逆ざや/順ざや、原油価格のボラティリティ
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資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
マッカーシー氏に連絡するには、Twitter で @DanMcCathyFX までお願いいたします。