原油、ドル、WTI、OPECプラス、米CFTC、逆ざや - トーキングポイント
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5日のアジア時間で原油先物相場は、3日続伸して取引を始めた。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟国で構成される「OPECプラス」が本日5日に開く閣僚級会合で、大幅な減産を打ち出すとの観測が出ており、リスク資産全般に楽観的な見方が強まっている。
市場関係者の間では、OPECプラスによる供給縮小は、これまでの日量100万バレル程度から最大で200万バレル程度に拡大するとの見方が出ている。
このような減産を発表する際の問題点は、多くの加盟産油国が現在の割当生産目標を達成できていないことである。割当生産量の削減は、実際の供給に大きな影響を与えない可能性がある。
米商品先物取引委員会(CFTC)によると、非商業筋(投機筋)の先物のロングポジションは減少し続けている。
9月27日までの最新情報では、ロングは22万6,000枚と、前週の24万枚から減少し、6年ぶりの低水準となった8月の21万枚に近づいている。
過去5年間、原油相場に見られた季節要因としては、10月末近くまで好調な動きを見せた後、年末に向けて下落に転じる傾向にあるようだ。
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原油市場における基本的な需給の動きを示すのが、逆ざや(バックワーデーション)である。逆ざやは、期近物が期先物よりも割高な時に発生する。
これは、より早く取引ができる方に高い金額を払いたい市場の意思を示している。現在、逆ざやは拡大しており、短期的な相場上昇圧力を示唆している可能性がある。
一方で、原油価格のボラティリティを予測するOVX指数も上昇しており、原油価格の今後の方向性に対する懸念が高まっていることを示唆しているのかもしれない。
中央銀行によるタカ派的な政策発表が、今週はピークを過ぎたとの見方が、コモディティ市場を下支えしている。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は4日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げ2.60%としたが、50bpと見ていた市場の予想を下回る利上げ幅だった。このため、他の中央銀行も同じような利上げ幅になるのではないかという憶測を呼んだ。
ニュージーランド準備銀行(中央銀行)が5日、50bpの利上げに踏み切ったことで、こうした期待はいくらか薄れたが、政策金利決定後も株式市場はまだ活況を呈しており、原油の値動きにはまだ表れていない。
市場には楽観的なムードが広がり、ドルは軟化し、原油先物やその他のコモディティは今のところ、直近の上昇を維持しながら堅調に推移している。
WTI原油先物、逆ざや、ボラティリティ(OVX)
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資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
マッカーシー氏に連絡するには、Twitter で @DanMcCathyFX までお願いいたします。