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豪ドル/米ドル見通し:豪ドル底堅い、堅調な豪雇用統計が下支え

豪ドル/米ドル見通し:豪ドル底堅い、堅調な豪雇用統計が下支え

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このページの内容

※2023年3月16日16時10分更新

豪ドル、豪ドル/米ドル、米ドル、豪失業率、NZドル/米ドル - トーキングポイント

  • 堅調な豪雇用統計が豪ドルを支えている
  • 米ドルは今のところ、引き続き豪ドル/米ドルの動きを支配している
  • 豪中銀のハト派傾斜は、外部要因によって正当化されるかもしれない

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16日のオセアニア外国為替市場でオーストラリアドルは底堅く推移した。オーストラリア連邦統計局が発表した2月の雇用統計で雇用者数が予想を大幅に上回り、失業率も1970年代以来の低水準となった。引き続き堅調な労働市場が示され、相場を下支えた。

2月の豪失業率は3.5%と、予想(3.6%)、前月(3.7%)より改善した。雇用者数は前月比6万4,600人増加し、予想(同5万人増)、前月(同1万900人減)をともに上回った。

豪ドル/米ドルは、先週末に世界の金融市場全体に先行き不透明感が広がったことを背景に上昇している。この値動きは、米地銀3行の破綻と、現在は米商業銀行・信託会社ファースト・リパブリック・バンクとスイスの金融大手クレディ・スイスにも経営不安が広がったことを受け、米ドルが軟化した動きを反映している。

豪労働市場が再びひっ迫したのは、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が今月初めにハト派に傾いた後である。

金利市場では、来月の理事会での政策金利は据え置きとの見方に傾きつつある。もしそうなれば、RBAが月例理事会で利上げを見送るのは昨年4月以来となる。

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世界の金融市場が現在置かれている状況を踏まえると、次回の理事会までに相場を動かす経済イベントなどが起こる可能性は否定できない。米銀行の経営破綻がもたらす影響についても、不透明感は根強い。

オーストラリア経済は好調だが、世界的な金融引き締めがリスク資産に与える影響は大きく、いずれは豪ドルに影響を与える可能性があると思われる。

タスマン海の向こうではきょう16日発表されたニュージーランドの国内総生産(GDP)が予想を下回り、同国が景気後退に陥る可能性が出てきた。2022年10-12月期のGDPは前期比0.6%減と、予想(同0.2%減)、前期(2%増)をともに下回った。前年同期比では2.2%増加と、予想(3.3%増)、前期(6.4%増)を大幅に下回る結果となった。これを受け、ニュージーランドドル/米ドルは0.5セント下落したが、その後、下落の大部分を取り戻した。ニュージーランド最大の企業であるフォンテラが16日、2023年7月期の半期分の税引き後利益が50%増加したと発表したことも、ニュージーランドドルを後押しした要因かもしれない。

豪ドル/米ドルのテクニカル分析

豪ドル/米ドルは先週、21日単純移動平均線(SMA)に基づくボリンジャーバンドの下限バンドを下回って終値を付けた後、再びバンド内側に戻って取引を終え、その後は上昇に転じた。今週の高値は今のところ、0.6717となっている。

この高値はレジスタンスとなる可能性があり、その上には過去の高値やブレイクポイントである0.6784、0.6856、0.6916が控えている。

価格は現在、全ての期間SMAを下回っており、弱気の勢いが醸成される可能性を示唆している。100日SMAを除き、すべてのSMAの傾斜は右肩下がりとなっている。100日SMAが右肩下がりに転じた場合、弱気の勢いが展開されたと確認できるだろう。

下降局面では、過去の安値とブレイクポイントである0.6565、0.6548、0.6387、0.6272、0.6170がサポートとなる可能性がある。

--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著

マッカーシー氏に連絡するには、Twitter で @DanMcCathyFX までお願いいたします。

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