テクニカル分析による豪ドルの今後の見通し
豪ドルは7月に堅調なスタートを切ったものの、8月と9月に米ドルに対して下落した。価格が2021年6月以来の高水準に達した4月からの下落トレンドが拡大し、その後、売りに転じた。豪ドル/米ドルは、米ドルが主要通貨に対して急騰した後、約4%下落して9月を終えている。
豪ドル/米ドル – 週足チャート
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8月中旬の反発は、6月の高値の手前で失速している。2回目の反発による高値をレジスタンスラインと設定して、下降ウェッジパターンを検証してみると、価格は9月にウェッジのサポートライン付近で終値を付けた。下降ウェッジは強気のパターンであり、価格がレジスタンスラインを突破すると、ブレイクアウトにつながる可能性がある。第1四半期は価格がサポートラインを突破する可能性をみせていたが、RSI(相対力指数)の強気のダイバージェンスは今後の見通しに対してポジティブな要素になるだろう。
月足チャートでは、逆ヘッド・アンド・ショルダーが確認できる。このパターンは、右肩が形成され、価格がネックラインをブレイクするまでは未完成である。第4四半期の反発は右肩を形成しているが、1月までにネックラインに到達する可能性は低いだろう。だが、豪ドルの強気筋にとって、決定的な反転を起こす魅力的な要因となるはずだ。
一方で、価格は下落を続ける可能性がある。その場合、2020年に価格を下支えした2008年と2009年の安値によるサポートゾーンを突破するかもしれない。0.600の心理的水準は、サポートレンジの底に向けた別のサポートゾーンとなり、より大きな下落を食い止め、価格が2000年初頭にトレードされた水準に達することを防ぐ可能性がある。豪ドル/米ドルの見通しは、先行する下降トレンドを考慮すると弱気に傾いており、そのため「トレンドは友だち(トレンドには逆らわずに、トレンドに乗ったほうがよい)」という格言が当てはまるだろう。
豪ドル/米ドル – 月足チャート
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