香港ハンセン指数、香港株 - テクニカル分析見通し
- 香港ハンセン指数は短期的に上昇の勢いがやや弱まっている
- しかし、香港/中国株は全般的に上昇基調が続いている
- 注目すべき重要な水準とは?



香港ハンセン指数のテクニカル分析見通し - 強気
香港株の最近の下落は、上昇トレンドの反転ではなく、上げが一服しているように見える。実際、マーケットブレドス指標とテクニカルチャートは引き続き、今後数週間にわたって強気のシナリオが継続されることを示している。
値動き、センチメント、解説
9日時点で、香港ハンセン指数(HSI)を構成する銘柄の96%がそれぞれの100日移動平均線(DMA)を上回り、1週間前の100%とさほど差はない。2001年以降のデータでは、100%の構成銘柄がそれぞれの100日移動平均線を上回った場合、その後の120日間に指数は60%の確率で上昇している(リターンの分布図参照)。
120日間のリターン分布図
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ(パイソン使用)、資料:ブルームバーグ
テクニカルチャートでは、香港ハンセン指数は2022年初頭から続く水平ラインと89週移動平均線が重なる強力なレジスタンスに阻まれ、値が引き戻されている。昨年10月を始点とする上昇チャネルの下限ラインを下回ったため、短期的には上昇の勢いがやや弱まったことが確認できる(チャネルの角度が急なため、という面もある。つまり、横ばいの値動きでもチャネルの下限ラインを割り込む可能性があったが、これは必ずしも弱気とは言えない可能性がある)。
香港ハンセン指数 日足チャート
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ(Metastock使用)
しかし、MACD(移動平均収束拡散手法、通称マックディー)指標においてMACD(青い線)がプラス圏に位置していることや色分けされたローソク足が示すように、より長い目で見たトレンドは引き続き強気である(詳細は前回の記事参照)。とは言っても、最近のもみ合いの動きは、指数のさらなる下落を意味しないとも言い切れず、下落する可能性はある。しかし通常は、より幅広いトレンドを転換するほど大きく値を下げることはない。
香港ハンセン指数 日足チャート
チャート作成:マニッシュ・ジャラディ、資料:TradingView
上昇トレンドの継続を支えるテクニカル指標として、昨年12月上旬の高値19,926、89日移動平均線(DMA)、200DMAが重なるエリアにはかなり力強い収束サポートがある。さらに強いサポートは一目均衡表の雲の下端(現在18,000付近)である。
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著