英ポンド/ドル、 英ポンド - テクニカル分析見通し
- 英ポンド/ドルは、重要なレジスタンスから後退している
- 短期的な見通しは引き続き弱気
- 今後、どの程度下落するのか、また、注目すべき重要な水準とは?
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英ポンド/ドル:短期テクニカル分析見通し - やや弱気
英ポンド/ドル が先週の安値 1.1053 を下回っていることは、今後数日間、弱気なバイアスがかかることを示唆している。しかし、ごく短期の期間を過ぎた後は、英ポンド/ドルが当面、底入れする可能性も否定できない。
英ポンド/ドルは10週移動平均線の重要なレジスタンスを突破できず、今週はその後に安値を更新したため、短期的な見通しは弱気に転換された。このようなことが起きる可能性については、先週も言及している。2021年第1四半期以降、英ポンド/ドルは短期移動平均線の主要レジスタンスを何度か試したものの突破には至らず、下降トレンドの強さを反映している。
英ポンド/ドル 週足チャート
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資料:TradingView
この主要レジスタンスを上回れなかったのは、2020年3月の安値1.1404に位置する、もう一つの重要なレジスタンスを突破できなかったことにも関連している。英ポンド/ドルは、過去(下位)の時間軸では、一連のレジスタンス水準をブレイクできたが、現在に近づいてくる上位の時間軸では、これまでのところ、大幅な上方ブレイクがあまり見られない状況となっている。この点から、英ポンド/ドルは、下落圧力を弱めるためには、最低でも1.1404を上抜けする必要がある。
とはいえ、英ポンド/ドルの下落の勢いは、今のところ緩和される可能性がある。9月末の高値1.0915-1.0930には、以前のレジスタンスから転換したかなり強いサポートがあり、その先には9月29日の安値1.0760が控えている。さらに強いサポートは、9月28日の安値1.0537である。当面の下落圧力を和らげるには、10日に付けた高値1.1180を上抜ける必要がある。
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英ポンド/ドル:中期テクニカル分析見通し - 中立
大局的な観点から見ると、先週指摘したように、ポジション、センチメント、上位時間軸のチャートの動きを考慮すると、英ポンド/ドルが当面の底入れ(10月初旬の安値1.0385)をする可能性は否定できない。しかし、相場の底値を形成するには、相場の高値の形成よりも比較的長い時間を要する傾向があるため、(V字の回復を除いて)どのようなベース構築の過程も長引く可能性がある。
つまり、今月の月間安値に向けて下降する、あるいはその水準を再び試す可能性もあるということだ。さらに、月足チャートの下降モメンタムは弱まってきてはいるものの、まだ意味のある方向転換には至っていない。 これらのことから、英ポンド/ドルは最悪期を脱したとは言い難いが、1.0385を下回るような大幅な下落を予想してリスクとリターンを計算しても、あまり意味がないかもしれない。
英ポンド/ドル 1時間足チャート
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資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著