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ポンドドルの展望と注目しておきたいチャートポイント

ポンドドルの展望と注目しておきたいチャートポイント

石川順一, IG証券シニアマーケットアナリスト

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ポンドドルの展望と注目しておきたいチャートポイント

【サマリー】

  • 英国のトラス首相は法人税引き上げ凍結を撤回 週明けのポンドドルは反発スタート
  • 英債市場では超長期の利回りが5%を視野に上昇基調にある
  • ポンドドルは調整の反発を挟みながら下落基調を維持ことが予想される
  • 目先、注目しておきたい上下のチャートポイントについて
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・政治リスクと金利の上昇リスク

英国のトラス首相は14日、経済対策の柱の一つである法人税の引き上げを凍結するとしていた政策を撤回した。

今月3日には、富裕層の優遇政策との批判を受け、所得税の最高税率を引き下げる政策を撤回している。

相次ぐ政策の撤回は、トラス政権の信用力の低下につながるだろう。

それは、政治リスクがポンド相場の重石になる可能性があることを意味する。

一方、英国の債券市場では利回りが再び上昇基調へ転じ、20年債利回りと30年債利回りはそれぞれ5%の水準を視野に入れる展開となっている。

英中銀による市場安定化策の期限は先週14日までだった。今週以降、英利回りの上昇幅が拡大する場合、ポンド相場には売りの圧力が強まるだろう。

また、英国外の要因ーアメリカの金融引き締めの長期化もポンドドルの重石となろう。

根強いインフレを受け、11月だけでなく12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも連邦準備制度理事会(FRB)が0.75ポイント利上げを実施する確率が60%台まで上昇している(FEDウォッチ/14時時点)。

・短期レジスタンスラインと1.15レベルの攻防

しかし先週の12日以降、ポンドドル(GBPUSD)は反発の基調にある。

テクニカルの面では短期レジスタンスラインの攻防が、焦点として浮上している。このラインは今日現在、1.1345レベルで推移している。

上で指摘した2つのリスク要因(政治リスクと金利の上昇リスク)が意識される場合、ポンドドルはレジスタンスラインの突破に失敗することが予想される。

一方、今週以降の英債市場がひとまず落ち着いた動きを見せれば反発基調の流れが続き、短期レジスタンスラインを突破してくる可能性がある。

後者のケースでは、9月に相場をサポートする局面が見られた1.15レベルの「レジスタンス転換」を確認したい。

英金利とポンドドルのチャート

ブルームバーグ 日足(今年8月以降)

英ポンド/米ドル 弱気
データ提供:
の顧客はネットロングです。 の顧客はネットショートです。
変動 ロング ショート 建玉
日次 3% -7% -3%
週次 4% -10% -5%
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・上昇トレンドへ転じたと判断するには?

上で述べた短期レジスタンスラインは、今夏のレジスタンスポイント1.23レベルを起点としている。

しかし、ポンドドルの下落は今年の2月から始まっている。この時、相場の上値を止めたのが1.3635レベルであり、この水準を起点としてもうひとつのレジスタンスラインー中期レジスタンスラインが形成され、9月に一時1.03台まで急落する局面が見られた。

ゆえに、短期レジスタンスラインの突破に成功しても、今年の下落トレンドを象徴する中期レジスタンスラインの突破が確認できなり限り、ポンドドルが上昇トレンドへ反転したと判断することはできない。

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・オシレーター系のトレンド

オシレーター系指標のトレンドを確認すると、今年のモメンタム(10日間)は0.03以上の水準へ到達すると低下するトレンドパターンが見られる。直近もそのトレンドが示現し、ゼロラインを下回っている。この状況は、ポンドドルの地合いの弱さを示唆している。

同じオシレーター系指標のストキャスティクス(STC)は、10月にはいり「買われ過ぎ」の水準80前後で推移している。今年のSTCは、80以上の水準まで上昇すると低下幅が拡大するトレンドパターンが見られる。

モメンタムとSTCがポンドドルの反落リスクを示唆する一方、オシレーター系とトレンド系の特性を併せ持つMACDはゼロラインを下回る状況が続いている一方で、短期的なトレンドの強さを示唆する動きが見られる。

ゆえにMACDでデッドクロスが示現する場合は、上で述べたオシレーター系指標の説明力が増すだろう。ポンド売りを仕掛けるひとつのタイミングとしてMACDの動きに注目しておきたい。

ポンドドルのチャート

Trading View 日足(年初来)

トレード戦略とリスク管理

MACD(移動平均収束拡散手法)

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・上下のチャートポイント

ポンドドル(GBPUSD)が現在の反発基調を維持する場合は、トレンドフォローに従って短期買いを仕掛けたい。

しかし、上で述べた短期レジスタンスライン(1.1345レベル)や1.14手前では反落リスクを意識しておきたい(先週13日と14日は1.14手前で上昇が止められた)。

ポンドドルが1.14台へ上昇する場合は、10月5日高値の1.1495レベルのトライおよびブレイクが焦点となろう。この水準には50日MA(1.14983レベル)が推移している。また、「レジスタンス転換」として注目される1.15レベルと捉えることもできる。ゆえに、1.15手前でも反落リスクを意識しておきたい。

上で挙げたレジスタンスの水準でポンドドルが反落する場合、まずは21日線(MA/1.1144レベル)のブレイクが焦点となろう。

ポンドドルが21日MAを下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメントの38.2%の水準1.1061レベル、および9月安値1.03595と現時点での10月高値1.14958の半値戻しの水準1.09277レベルのトライおよびブレイクが焦点として浮上しよう。これら2つのリトレースメントは、相場をサポートした経緯がある。

ポンドドルのチャート

Trading View 日足(今年7月以降)

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