ユーロ(EUR)見通し
- 16日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会では0.5%の利上げが予想されている
- 為替/外為/FX:タカ派な内容が示された場合、対米ドルではユーロ高で反応も、対円では弱含みを見込む
- 米銀(SVB)破綻による金融システム不安、米インフレ率にも注目
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対米ドルではユーロ高が見込まれる一方、対円では弱含み
今週16日にECB理事会が開催されるが、オーストリア中央銀行総裁が4会合連続で0.50ポイントの利上げを支持する旨の発言がなされており、今後の大幅な利上げ継続が確認されれば、米ドルに対してユーロ高の進展が予想される。米国では、消費者物価指数の発表が予定されているが、既に市場は一段の金融引き締めを織り込んでおり、市場予想と大幅な乖離が見られない場合は、金融市場への影響は限定的と見込む。
ECB:市場の政策金利織り込み

チャート作成:Daily FX、OIS市場のデータを基に作成、資料:Bloomberg
先週金曜日に米シリコンバレー銀行(SVB)の破綻が明らかになり、金融システムに対する不安が高まっている。金融システム不安が一段と高まった際にはリスクオフの動きが強まり、米金利低下、ユーロ高米ドル安、リスクオフの円買いが予想される。ユーロの対米ドル及び対円での見通しは?
EUR/USD:ユーロ高米ドル安
昨年末から年初にかけてのレジスタンスとなっていた1.06近辺を突破して以降、足元では同水準がレジスタンスからサポートラインへの転換となっていることが確認できる。ECB理事会にて一段の金融引き締めが示された場合、2021年初から2022年9月までの下落に基づいたフィボナッチリトレースメントの50%水準である、1.09363が視野に入ろう。
EUR/USDの日足チャート

資料:Trading View
EUR/JPY:ユーロ安円高
5日、20日移動平均線を割り込んでおり、対円でのユーロの下落基調が鮮明化しつつある。また、米SVBに端を発する金融システム不安が一段と高まった際には、円高基調が一段と鮮明となろう。2月中旬から後半にかけてのもみ合いの水準となっている143円近辺がサポートラインとして機能するか注目したい。同水準を明確に下抜けた場合、現在141.785円にある200日移動平均線の水準が視野に入ろう。
EUR/JPYの日足チャート

資料:Trading View



--- DailyFX Japan著