株価は現在、新四半期の始まりとともに下落し、秋の底打ちから年末の上昇につながるように見える。これは強気な見方ではなく、ボラティリティと、マーケットや季節性が好転したときにどのような展開になるかを考えてのことである。
株式マーケットは明らかに弱気相場モードにあるが、途中で上昇し、大規模な上昇になる可能性がある。売りが買いに転じるタイミングを知るために、私はVIXに注目している。
私は普段、このような時以外はインデックスにあまり注意を払わない。しかし、株価が底を打つとVIXが急騰するという、極めて信頼性の高い実績がある。インプライド・ボラティリティは、マーケットがパニックにおちいり、ダウンサイド・プロテクションを購入することで上昇するのである。
大規模なスパイクが起こるかどうかは、これからである。今年に入ってから、VIXが30台後半になってから株価が反転するというようなことがあるかもしれない。しかし現時点では、マーケットが金利サイクルの行方を信じられなくなり、今年一番のパニックにおちいるリスクがあるように思われる。その意味で、VIXの40台への急騰は妥当な予想と言えよう。
VIXの急騰は、株式の滝のような売りをともない、マーケットが安値を更新し、おそらくかなり激しく反発することを示唆する。このシナリオでは、S&Pは3300/3500あたりで底を打つ可能性が高い。
S&P500 週足チャート
TradingView.comでチャート作成:ポール・ロビンソン
しかし、もしそれよりもずっと低い水準(例えば3000以下)でマーケットが一掃されるようなことがあれば、VIXはおそらく50~60台、あるいはそれ以上の水準に急騰することになるだろう。現時点では、私はこのようなシナリオはあり得ないと考えており、後日起こると思っている。弱気相場が終わるには時期尚早で、最終的な投げ売りの底値を見ることはできないのである。
いずれにせよ、マーケットに真の恐怖が訪れるまでは下降局面が続き、そこから上昇に転じると見ている。全体的なボラティリティを考えると、両建てして柔軟に対応することが最も理にかなっている。
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