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ユーロ見通し(対ドル・対円):BOJ vs ECB vs FRB

ユーロ見通し(対ドル・対円):BOJ vs ECB vs FRB

木全哲也, ストラテジスト

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このページの内容

※2023年4月28日9時46分更新。

EUR、USD、JPY、米連邦準備制度理事会、欧州中央銀行、BOJ、金融政策決定会合、米独金利差-トーキングポイント

  • ECBの金融引き締めスタンスは織り込み済み
  • 来週のFRB、ECB政策会合に向け、米国金利上昇、ドイツ金利低下を見込む
  • ユーロ米ドル高、ユーロ高円安を予想

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日本銀行、欧州中銀、米国中銀(FRB)、金融政策の行方は?

ユーロ円の上昇が続いており、一時8年ぶり高値を記録した。28日正午に植田日銀総裁のもとでの初の金融政策決定会合の結果が公表となる。今会合での金融政策修正観測も一部燻っているものの、政策の現状維持が見込まれている。

欧州中央銀行(ECB)は来週に政策会合を控えている。ECBの金融引き締め継続が見込まれていることがユーロ高円安に寄与している。

ECBの金融引き締めスタンスを受け、投機筋によるユーロ買いが進んでいる。通貨先物のユーロのポジション(投機筋)を確認すると、2020年来のネットロングポジションに近づきつつあり、一段のロングポジション積み増し余地は限定的と思われる。

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資料:BloombergよりDailyFX.comが作成

来週にECB理事会を控える中、金融市場では夏までにECBによる約3回の利上げが予想されている。最も利上げ織り込みが進んでいる主要中銀の一つである。米国は年末にかけて利下げを織り込んていることと対照的である。

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資料:BloombergフォワードレートのデータよりDailyFX.comが作成

ECBによる利上げの背景として、インフレ率の高止まりが上げられる。ユーロ圏のコアインフレ率は鈍化の兆しが見えず、金融引き締めが必要との思惑から金融市場でECBの利上げ継続が織り込まれている。

Chart, histogram  Description automatically generated

資料:Trading Economics

一方、今までの利上げの効果は、今後徐々に表れてくると思われる。ユーロ圏のサービス業は堅調に推移しているものの、ユーロ圏の製造業は既に先行きの業績が苦しいことを示唆している。雇用市場も緩やかではあるが失業率が上昇してきており、利上げの影響が徐々に出てきていることを示唆している。

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資料:BloombergよりDailyFX.comが作成。

ユーロ圏は日本を除く主要中銀の中で最も遅く利上げを開始した中央銀行である。そのため、利上げの影響が出てくるのは他の主要先進国と比べて遅行することが想定される。ビルロワデガロー仏中銀総裁はインフレは今がピークの可能性と言及している。高インフレを招いている食品価格等の一時的要因の鎮静化、利上げの効果が顕在化してくるにつれて他国同様にインフレ率も鎮静化する可能性がある。

金融市場では約3回の利上げが予想されており、主要政策金利は約4.25%に達すると予想されている。主要国では、現在の英国と同じ水準、主要国では、米国、ニュージーランド、カナダに次ぐ政策金利の水準である。

Chart, line chart  Description automatically generated

資料:Trading Economics

ユーロ/米ドル:米独金利差拡大に伴いユーロ安米ドル高

失業率は米国等と比べて依然として高い水準であり、日本同様高齢化が進展しているユーロ圏で、米国の政策金利水準を上回ることは見込みづらく、金融市場はECBの利上げを十分に織り込んでいるように思われる。米国の利上げ停止が視野に入る中、ECBは次回会合で近い将来の利上げ停止に向けた地ならしを行い、夏までの利上げ織り込みが剥落(ドイツ金利低下)、ユーロ安進展を見込む。米国では昨日のGDP物価指数やPCE物価指数が加速を示したようにインフレの高止まりを示唆している。FRB(米連邦準備制度理事会)による年末にかけての利下げが金融市場で織り込まれているが、インフレの高止まりを受けて、来週FOMC(米連邦公開市場委員会)で年内利下げを否定、利下げ織り込みが剥落、米国金利上昇(及びドイツ金利低下)に伴い、米独金利差が拡大し、ユーロ安米ドル高進展を見込む。

27日公表米国経済指標

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資料:DailyFX.com 経済指標カレンダー

ユーロドル・米独金利差 日足チャート

Chart  Description automatically generated

資料:Trading View

ユーロ円(EUR/JPY):ユーロ高円安

3月2日の高値である145.568円を上抜けし、日足チャートの9、20、50、200日指数移動平均線は上向きかつ上から順に並ぶ強気の「パーフェクトオーダー」が継続、ユーロ高トレンドを示唆している。ECBの利上げ織り込み剥落のリスク(ユーロ安要因)があるものの、日銀の金融緩和スタンスがキャリー取引を進展させ、ユーロ高円安要因となる可能性がある。3月末にかけてダブルボトムを形成しており、ダブルボトムの形状からは心理的節目である149円20銭への上昇(ユーロ高円安)が見込まれる。

ユーロ円(EUR/JPY)日足チャート

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資料:Trading Viewより作成

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