ドル円の短期的見通しと取引戦略
【サマリー】
- ドル円の反発は短期レジスタンスラインの手前で止まった
- 新たなレジタンスポイントとして134.50レベルが浮上
- 売りと買いを仕掛けるタイミングとポイントについて
ドル円の展望:今後は134.50レベルの攻防が焦点に
今日のIG為替レポートでは、ドル円(USDJPY)について取り上げた。詳細についてはこちらからご覧いただくとして、ここで簡単にポイントを述べるとー
1:短期レジタンスラインの手前でドル円の反発相場が止まった
2:2日連続で134.50レベルがレジスタンスポイントとして意識された
これら2つの点が重要であることを指摘した。
筆者はドル円について、「今は戻り高値の水準を見極める局面にある」と指摘してきた。
この指摘どおり、ドル円が重要なテクニカルラインの突破に失敗したこと、そして2日連続で134.50がレジタンスとして意識された状況は、ドル円の地合いの弱さを示唆している。
特に後者の134.50レベルはサポートからレジタンスへの転換が確認された。よって今後は、強固なレジタンスポイントとなりドル円の反発を止める可能性がある。
ドル円のチャート
チャート:TradingView / 日足(今年10月~)
ドル円の取引戦略
ショート戦略:米ドル売り/円買い
この分析記事をアップした時点でのドル円は、132.40レベルでサポートされる展開が続いている。
ドル円のショート戦略(米ドル売り/円買い)を狙う場合は、このレベルの下方ブレイクと戻りの局面での“レジタンス転換”を確認した後に仕掛けたい。
一方、ドル円が132.40レベルで反発する局面では、短期レジスタンスラインで戻りが止められたことを確認してから成行き売りを仕掛けたい。
指値でのショート戦略を狙うならば、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準132.88レベルが指値の候補となろう。この水準での売りは、“レジタンス転換”を想定したトレードとなる。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 1% | 2% | 2% |
週次 | 3% | 8% | 7% |
ロング戦略:米ドル買い/円売り
ドル円が、短期レジスタンスラインとフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準を突破する場合は、短期のロング戦略(米ドル買い/円売り)を考えたい。
23.6%の突破後に、この水準がサポートへ転換することが確認される場合は、成行きの買いを考えたい。
だが、米金利のトレンド転換(上昇→低下)と日銀の政策修正を受けて、ドル円は今後下値を模索する展開が予想される。よって、反発局面でのドル円のロング戦略は、短期で清算することを心掛けたい。
113.00レベル、または本日早朝に相場の戻りを止めた113.10レベルでは反落リスクを警戒し、ロングポジションを一度清算しておきたい。
ドル円が113.10レベルを突破した後に上昇幅が拡大する場合は、直近高安の半値戻し133.44レベルまで反発する可能性が出てくる。
ドル円がこの水準まで反発する場合は、レジタンスの転換を意識した指値売りの方を意識したい。昨日のNYタイムに、半値戻しの手前で戻りが止められた経緯がある。
ドル円のチャート
チャート:TradingView / 15分足(29日以降)