ユーロ円の短期展望と上下のチャートポイント
2022 12 01, 午前 05:24 +00:00ユーロ円の短期展望と上下のチャートポイント
【サマリー】
- ドル円の下落に追随しユーロ円の下落幅も拡大している
- ユーロ円はトライアングルの下限(サポートライン)を下方ブレイクしている
- 38.2%戻しの水準をも完全に下抜ける場合はさらなる下落幅の拡大を想定しておきたい
- 今のユーロ円はショート戦略を考える局面にある
注目ポイント:ドル円の下落と38.2%戻しの攻防
今日のIG為替レポートでは、ドル円とユーロ円の関係について取り上げた(詳細はこちらを参照)。
ここでその内容を簡単に述べると、「今のユーロ円はドル円の下落トレンドに影響を受ける状況にある」と分析した。
実際にドル円とユーロ円の相関関係(相関係数)は0.6と非常に高い(ユーロ円とユーロドルの相関係数は0.45)。
ユーロ円、ドル円、ユーロドルの相関マトリスク
データ数:198 / 対数差分の相関係数
今日の東京時間にドル円は、8月26日以来となる136円ミドルまで下落する局面が見られた。
そしてユーロ円は、ドル円の下落に追随する展開となっている。
具体的には、89日EMAを完全に下方ブレイクし、今日のIGレポートでも取り上げたフィボナッチリトレースメント38.2%の水準142.67レベルがレジスタンスへ転換する場合は、ユーロ円のさらなる下落を想定しておきたい。
ユーロ円が142.67レベル以下の攻防へシフトする場合、次の焦点は半値戻しの水準140.90レベルのトライおよびブレイクが焦点として浮上しよう。
ユーロ円のチャート
チャート:Trading View 日足(今年8月~)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 6% | -2% | 0% |
週次 | 105% | -27% | -12% |
売買のポイント:ユーロ円のショート(ユーロ売り/円買い)のケース
「インフレ懸念の後退→米利上げペースの減速観測→米ドル安」の状況を考えるならば、ドル円は下値を模索する状況にあり、ドル円と高い相関関係にあるユーロ円も下値トライを意識する局面にある。
ゆえに今は、ユーロ円のロング(ユーロ買い/円売り)を積極的に仕掛けるタイミングにはない。
ユーロ円のトレードを考えるならば、目先はショート戦略(ユーロ売り/円買い)となろう。
ユーロ円が反発する局面では、今日の東京時間にレジスタンスポイントとして意識されている142.80レベル、同じく東京時間に相場の反発を止めたフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準143.35レベル、および昨日NYタイムの戻りを止めた143.92レベルでの攻防に注目したい。
これらレジスタンスポイントでの反落が確認される場合、成行もしくは指値の「ユーロ売り/円買い」を考えたい。
また、上で述べたフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準142.67レベルの下方ブレイクと、その後このテクニカルポイントで相場の反発が止められたタイミングでユーロ円のショートを仕掛ける手もある(上の日足チャートを参照)。
ユーロ円のチャート
チャート:Trading View 15分足(12月1日~)
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