ナスダック100の見通し:米国企業決算の陣。JPモルガンからスタート
2024 04 08, 午前 02:00 +00:00このページの内容
米国企業の1-3月期決算発表がはじまる。注目企業では、12日にJPモルガンをはじめとする大手金融機関が決算を発表。ナスダック100構成企業の決算では、特に事前予想を上回る利益を発表できるかに注目。決算発表を控えたナスダック100指数の見通しとは。
【ナスダック100のターゲット】
上値:18,400レベル
下値:17,750レベル
米国企業決算がスタート
今週から米国企業の1-3月期決算発表が本格スタートする。まずは、12日の大手金融機関(JPモルガン、シティ、ウェルズファーゴ)が決算を発表される。
決算では、
・各行のFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策見通し
・米国金利上昇を受け、純金利収入に変化が見られるか
・商業用不動産向けなどの融資債権の質の悪化が見られるか
といった点に注目である。
大手金融機関の中でも、ジェイミー・ダイモンCEO率いるJPモルガンの動向は、米国株全体に与える影響が大きく注目である。
ファースト・リパブリック・バンクの買収以降も、JPモルガンの株価は上昇を続けている。金融機関の中で勝ち組となっている同行の一株当たり利益(EPS)は、前期と比べて増加する見込みである。また、事前予想と比べて、期待を上回る決算が続いており、引き続き好決算を発表できるかに注目である。
資料:Trading EconomicsよりDailyFXが作成。
企業決算、利益予想を上回るか
ナスダック100を構成している企業全体で見た場合、2023年10~12月期決算まで、売上高、利益ともに事前予想を上回っているものの、利益の事前予想からの乖離幅が縮小傾向にある。
FRB(米連邦準備制度理事会)による積極的な利上げなどが背景にあるが、一段の株価上昇のためには、事前の利益予想を上回る、ポジティブサプライズを発表できるかに注目である。
ポジティブサプライズを示せなかった場合、企業業績の減速傾向を投資家に印象付け、ナスダック100の下落圧力になる可能性がある。
資料:BloombergよりDailyFXが作成。
ナスダック100指数の見通し
ナスダック100指数は、3月以降、17,750~18,400レベルのレンジでの推移が続いている。RSIも50近辺まで低下し、ナスダック100のモメンタムが中立であることを示している。
企業決算を控え、投資家が神経質になっており、テクニカル面で中立な中、ナスダック100は引き続きレンジ内での推移を見込む。
企業決算を受け、レンジをブレイクした場合、上昇、もしくは下落トレンドが鮮明になる展開を見込む。
【ナスダック100のターゲット】
上値:18,400レベル
下値:17,750レベル
ナスダック100指数日足チャート
資料:Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
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