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ユーロ見通し:0.5%利上げを決定

木全哲也, ストラテジスト

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このページの内容

※09時00分に更新

ECB、利上げ、ユーロ、EUR/USD、EUR/JPY、FOMC-トーキングポイント

  • 各国は経営不安の金融機関に対する支援策を相次ぎ打ち出す
  • ECBは0.5%利上げを実施、来週はFOMC(連邦公開市場委員会)を控える
  • ユーロは対円で中立も、対ドルでは上昇が視野に入る
推薦者: 木全哲也
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ECBはタカ派スタンス維持?0.5%利上げを決定

昨日の米国株式市場は上昇となった。スイス金融大手クレディスイスグループの経営不安を受け、スイス当局が支援策を打ち出したことや同じく経営不安を強めていた米ファースト・リパブリック・バンクへの支援が米国政府の調停で合意したことを好感した。

先週金融システム不安が高まって以降、主要中央銀行で初の欧州中央銀行(ECB)による理事会(金融政策決定会合)が開催、0.5%の利上げが決定された。ECBの決定直後は、ユーロは対ドルで小幅にユーロ安が進んだものの、すぐに持ち直す動きとなった。日本時間8時57分現在、1ユーロ1.06133で推移している。

今後の政策金利動向に関しての示唆がなかったものの、世界的な金融不安を受け、0.25%ないしは利上げ見送りも一部で予想されていた。今回の0.5%の利上げは、欧州でのインフレ圧力が根強く、今後の金融引き締め継続を示唆する結果であった。ECB理事会の結果を受け、市場では利上げ見通しが引き上がっている。

市場が織り込むECBの政策金利見通し

チャート作成:Daily FX、OIS市場のデータを基に作成、資料:Bloomberg

来週は米国にてFOMCが開催され、市場では据え置き、もしくは0.25%の利上げで意見が分かれている。先週からの米銀破綻に伴う金融システム不安は、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げに起因している。また、今回の金融システム不安の震源地が米国であることを踏まえると、FRBは来週のFOMCにて、タカ派なスタンスを示すことは見込みづらい。昨日のECB理事会、来週の米FOMCを控えた今後のEURの対ドル、対円での見通しは?

ユーロドル(EUR/USD)

ECB理事会の決定直後、小幅にユーロ安が進んだ局面があったものの、水平サポートラインである1.05328でサポートされ、同サポートラインが強固であることを示している。また、タカ派なECB、ハト派な結果が予想されるFRBのスタンスを踏まえると、ユーロ高が進展しそうだ。2021年初から2022年9月までの下落に基づいたフィボナッチリトレースメントの50%水準、かつ1月下旬から2月初旬の上値である1.09363が視野に入ろう。一方、欧州の金融システム不安が一段と高まった際には、1.05328のサポートラインで維持されるか注目したい。もし下方ブレイクした場合には、現在1.03255にある200日移動平均線までの下落が視野に入る。

ユーロドル日足チャート

資料:Trading ViewよりDailyFX Japanが作成

ユーロ円(EUR/JPY)

一旦落ち着きが見られているものの、先週からの金融システム不安は米国で始まり、欧州にも飛び火している。日本の金融機関への影響も懸念されるが、各種報道からは、影響は限定的と思われる。実際に、先週以降、円はドルやユーロに対して上昇しており、安全資産通貨として機能していることが確認できる。

ドル円、ユーロ円5分足チャート

資料:Trading ViewよりDailyFX Japanが作成

昨年末から年初にかけて逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)を形成し、ユーロ円の下落トレンドが反転したかに思えた。しかしながら、ECBのタカ派スタンスはユーロの支援材料であるものの、金融システム不安が高まった際には円高が見込まれること、全ての移動平均線を割り込んでおり、再び下落トレンドに突入している可能性もあり、中立の見通しとする。

ユーロ円日足チャート

資料:Trading ViewよりDailyFX Japanが作成

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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著

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